前回は、貸借対照表(BS)の具体的な評価アップのポイントを紹介しました。今回は、銀行からの評価を得るため、決算書だけでなく説明書や事業計画書も提出すべき理由を見ていきます。

提供する情報量が多いほど、資金調達は有利になる

銀行から評価されやすい決算書を用意したとしても、決算書だけ提出しているのではもったいない。一般に、提供する情報量が大きくなればなるほど評価は上がり、資金調達は有利になる。

 

例えば、業績の経緯と将来の施策を箇条書きした「説明書」を決算書に添付するだけでも違う。説明書には、会社の強みを理解してもらう記述を必ず織り込む。

 

今後、どのように業績を伸ばしていこうとしているのか、後でふれる「事業計画書」を提出するのもよい。

決算書を「出しっぱなし」では銀行の評価は上がらない

さらに、決算書の内容は必ず経営者が直接、銀行の担当者に対して説明する。経営者の経営能力や財務管理能力も、銀行からすれば重要なチェック項目である。社長自らが会社の経営状況や財務状況をきちんと把握していることをアピールするのだ。

 

決算書も出しっぱなしでは、銀行の評価は上がらない。少なくとも四半期ごとに社長が業績の推移を報告する。

 

その際、四半期ごとの損益計算書や貸借対照表だけではなく、過去3カ月と今後3カ月の資金繰り表を提出して営業キャッシュフローがプラスであることをアピールするとよいだろう。

本連載は、2016年3月2日刊行の書籍『赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術

赤字会社を完全復活させる 逆転の融資交渉術

久松 潤一

幻冬舎メディアコンサルティング

苦しい経営を続ける中小企業も依然として多い中、企業にトドメを刺すのは資金供給のストップ、すなわち銀行の融資がおりなくなることです。バブル期のように、銀行が「借りてください」と頭を下げるような状況が再び訪れること…

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