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連載相続発生後でも間に合う節税策~評価・申告のとき編【第8回】

小規模宅地等の特例――特定の居住用宅地等に関する条件

小規模宅地等の特例

小規模宅地等の特例――特定の居住用宅地等に関する条件

前回は、「小規模宅地等の特例」を適用することで、居住用地、事業用地の評価額を減額する事例を紹介しました。今回も引き続き「小規模宅地等の特例」について、病院や老人ホームなどといった、特定の居住用宅地等に関する特例の条件を見ていきます。

減額の対象となる相続人を知っておく

相続開始の直前に被相続人が住んでいた宅地等で、一定の要件に該当する被相続人の親族が相続または遺贈により取得したものについては、330㎡までの部分について評価額が80%減額されます。

 

この特例を受けるためには、以下のいずれかに該当する必要があります。

 

①被相続人が居住していた宅地等を配偶者が取得した場合。

 

②被相続人の同居親族が、申告期限まで被相続人が居住していた宅地等を所有し、その建物に居住している場合。

 

③相続開始直前に配偶者や同居親族がいない場合で、相続開始前3年以内に自分または自分の配偶者が所有する建物に居住したことがない者が、被相続人の居住していた宅地等を取得し、申告期限までその宅地等を所有し続けている場合。

 

④被相続人の宅地等で、被相続人と生計を一にする親族が居住していたものを、配偶者が取得した場合。

 

⑤被相続人の宅地等で、被相続人と生計を一にする親族が居住していたものを、居住継続親族が申告期限までその宅地等を所有し続け、居住している場合。

 

つまり、被相続人の自宅については、配偶者もしくは同居親族か、持ち家を所有していない子が相続しなければ、特例は適用されません。

被相続人が居住していた宅地等についての判断は?

被相続人が相続の直前まで居住していたかどうかについての判断として、次のようなケースが考えられます。

 

①病院に長期入院後、死亡した場合

 

病院は、あくまで病気治療のための施設であり、病気が治った場合には、退院して入院前の居住していた建物に戻るのが通常といえます。そのため、相続開始時に空家となっていた場合(貸家等となっている場合は除く)でも、被相続人が居住していた宅地等とみなされ、特例は適用できます。

 

②特別養護老人ホーム入所の場合

 

特別養護老人ホーム等の入所は、一種の病院への入所と考えられるので、生活の拠点は自宅となり、特例は適用できます。

 

③介護付き終身利用型有料老人ホームに入所の場合(介護の必要性が認められる)

 

終身利用権のついた老人ホームに入所したとしても、介護を受ける目的であり、自宅に戻るつもりでいて、貸したりしていなければ特例は適用できます。

 

④一般の老人ホームに入所の場合

 

心身が健全で自主的に入所する老人ホームの場合、生活の拠点も老人ホームとなるため、特例は適用できません。

 

 

 

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相続税の申告期限(そうぞくぜいのしんこくきげん)

 

相続税の申告は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10カ月以内に行うこととなっている。この期限が土曜日、日曜日、祝日などにあたるときは、その翌日が期限となる。

本連載は、2014年12月17日刊行の書籍『図解でわかる相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル改訂版』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

曽根 恵子

公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士 

相続コーディネーターの創始者として1万3000件以上の相続相談に対処。 感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続"を提案し、 家族の絆が深まる「夢相続」の実現をサポートしている。 株式会社PHP研究所勤務後、昭和62年不動産会社設立、相続コーディネート業務を開始。 平成12年NPO法人設立、内閣府認証を取得。 平成13年に相続コーディネートを業務とする法人を設立、 平成15年に東京都中央区八重洲に移転し、平成20年に社名を株式会社夢相続に変更。

著者紹介

連載相続発生後でも間に合う節税策~評価・申告のとき編

図解でわかる相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル改訂版

図解でわかる相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル改訂版

曽根 恵子

幻冬舎メディアコンサルティング

相続が発生してからでも、数千万円~数億円単位で節税を実現する相続税対策を中心に、前作同様毎項目ごとに入った図解で視覚的に相続税の節税方法が理解できることはもちろん、相談件数1万件以上の著者だから書ける豊富な実例…

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