スリランカでタックス・ヘイブン利用が合法となるケースとは?

外貨に対する厳しい規制を課しているスリランカ。しかし「パナマ文書」にスリランカ人の名前が見つかり、その規制の抜け穴の存在が明らかになりました。「パナマ文書」がスリランカに与えた影響について、スリランカで最も伝統がある法律事務所に尋ねたインタビュー記事の第3回です。

スリランカ人がオフショア口座を持つ合法的な動機は?

――(前回の続き)スリランカ人がオフショア口座をもつ合法的な動機とは何でしょうか?

 

輸出業者などが海外の取引する上で海外口座が不可欠であるといったケース以外では、匿名性を得るということを目的にしてタックス・ヘイブンに口座を持つケースもあります。例えば、とある会社の株の20%を保有し、更にもう10%取得したい人が、そのことを他には知られたくないとします。その場合、その人は国外にある匿名の企業を使って株を購入するのです。そして、これは合法です。

 

しかし、もしその業界では取得できる株式の上限を20%と定められている中で、その人が追加の10%分をオフショアの口座を使って匿名で取得した場合には、違法行為と判断されます。

すべての収益の申告と、利益の国内還元が条件

また国外への持ち出しが合法的なものであれば、その利益をタックス・ヘイブンで管理することは合法でした。例えば、為替管理局の許可があれば、投資のビークルとして企業はタックス・ヘイブンに新たな会社を設立できます。中央銀行も特定の条件のもと、これを許可していました。その条件とは、いかなる収益も申告の対象とし、もし収益を再投資に回さない場合には、スリランカ国内に持ち帰る必要があるというものです。

 

これら以外の目的でオフショアに口座をもつのは、不正行為で得た収益の管理や租税回避など、大抵は非合法な動機に基づいているでしょう。

 

2015年12月29日から2016年4月1日の間、輸出業者は自身のFEEA口座にある資金は合法的に国外に送金できましたし、納税証明書も不要でした。一方で、FEEA口座にお金が送金されれば、その取引は記録されていました。言うまでもなく、これは2016年に送金の自由化がなされる前から行われていたことです。


(次回は、「パナマ文書」に記載された人々へのスリランカ政府の対応策についてお伝えします。)

この連載は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2016年5月に掲載した記事「OFFSHORE ASSETS FOR DUMMIES: THE SRI LANKAN PERSPECTIVE」を、翻訳・編集したものです。

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連載「パナマ文書」で揺れるスリランカの外貨規制政策

『ECHELON(エシュロン)』は、スリランカの三大ビジネス誌のひとつ。著名な経営者・ビジネスパーソンのインタビュー記事から、同国の金融・経済・投資・不動産などの最新事情、ラグジュアリーなアイテムやライフスタイル等の記事を幅広く掲載。経営者層やハイクラスなビジネスパーソンなど、同国の物的・知的富裕層を多数読者に抱える。(写真はチェアマンのChanna De Silva氏)

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