寺社独自にデザインしたお守り・おみくじの収益は課税対象?

今回は、通常非課税であるお守り、おみくじにオリジナルデザインを施した場合の課税について見ていきます。※本連載は、税理士・公認会計士であり、宗教法人からの税務相談に数多く対応している山下勝弘氏の監修書籍、『神社・仏閣……すべての宗教法人のための収益UP&節税対策パーフェクト・マニュアル』(すばる舎リンケージ)の中から一部を抜粋し、宗教法人の収益事業にまつわる課税について解説します。

独自デザインのキャラクターを描いたお守りの税務は?

デザインの勉強をしている娘がつくった当寺のキャラクターが、檀家の子どもたちに好評です。そこで思い切って、そのキャラクターをあしらったお守りやおみくじをつくってみたところ、遠方からも求める人がくるようになりました。経営的にも助かっています。

 

通常のお守りやおみくじの類は非課税なので、これについても同様に扱っていますが、問題はないでしょうか?

祈祷済みであれば非課税

宗教活動との関係が濃いとの判断もあり、宗教法人が販売するもののうち、お守り、お札、おみくじの販売は非課税です。一方、暦や絵葉書の類は課税対象になります。

 

線香やろうそく、供花については宗教行為と一緒に使われるものかどうかで判断が分かれます(参詣に際して使われる場合は非課税)。

 

ただし、非課税の品目でも、仕入れ原価と販売額の間に、通常にはない程度の開きがある場合は、課税対象と判定されます。開きが大きいと喜捨金ではなく、売上利潤とみなされるのです。

 

ご質問のケースでは子ども向けとのことなので、小額でしょうから原価と売価の点ではとくに問題はないでしょう。お守りなどと同様、非課税として扱ってかまいません(著作権を侵害した場合は、税務とは別の面で問題となりますが・・・)。

 

もちろん、これはご祈祷などを施しているということが前提です。もし、その事実がない場合は、収益事業になる可能性が高まるので注意しましょう。

 

税務に関しては以上ですが、キャラクタービジネスはあらゆる分野で注目を集めています。意匠登録など権利についてもきちんと処理されることをお勧めします。課税か非課税などにはこだわらず、うまく法人経営、布教活動に活用してください。

本連載は、2016年2月24日刊行の書籍『神社・仏閣……すべての宗教法人のための収益UP&節税対策パーフェクト・マニュアル』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載神社・仏閣……宗教法人の「収益事業」にまつわる法人税対策

山下会計事務所 所長 税理士 公認会計士

昭和53年3月、関西学院大学経済学部卒業。昭和53年4月、山下鑑定会計事務所(現・山下会計事務所。父、山下勤が所長を務める)入所。昭和56年10月~59年12月の間、監査法人太田哲三事務所(現・新日本有限責任監査法人)大阪事務所と兼務。
昭和60年3月、公認会計士開業登録。平成2年4月、税理士開業登録。
平成17年1月、山下会計事務所の所長に就任し、現在に至る。
主な著書に、『平成大混乱・大不況がやってくる』『官制大不況は大転換のチャンス』(以上、セルバ出版)などがある。

著者紹介

神社・仏閣…… すべての宗教法人のための 収益UP&節税対策 パーフェクト・マニュアル

神社・仏閣…… すべての宗教法人のための 収益UP&節税対策 パーフェクト・マニュアル

山下 勝弘 監修

すばる舎リンケージ

われわれ税理士や会計事務所に寄せられる宗教法人の方々からの質問として多いのは、「支出入の扱いは法人か個人か」「相続について」「土地活用について」この3種類です。 宗教法人は「本来の宗教活動による収益」については法…

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