これまで主に任意組合型の小口化商品について説明してきました。最終回の今回は、小口化商品(任意組合型)の活用法と、比較的安全で購入しやすいといえる理由について見ていきます。

少額から資産性・収益性が高い不動産の購入が可能

前回に続き、小口化商品の活用法をご紹介します。

 

Eさんは、郊外に駐車場を持っていますが、年々空きが増え、以前に比べ家賃収入が減ってきています。現在、その駐車場をどうしようか悩んでいます。不動産を所有すると固定資産税や都市計画税など税金がかかってきます。そのため収益性が低い不動産を所有していると収支がマイナスとなり財産を減らすことになってしまいます。

 

今回のケースでは、Eさんがこの駐車場を持ち続ける理由や必要性が特にないのであれば、駐車場を売却し、その資金で新たに資産性・収益性の高い不動産に買い替えるのが良いでしょう。

 

小口化商品であれば、少額から資産性・収益性の高い不動産を購入することも可能です。また、維持管理にも手間がかかりません。現在、Eさんは自ら定期的に草むしりなど行っていますが、その必要もなくなります。

 

当面は、Eさんが小口化商品を所有することで不動産収入を得て、いずれかのタイミングで子供たちに贈与すれば、相続対策にも活用できます。

プロによる運用・収益分配で比較的安全性が高い

Fさんは、今まで貯金派でした。ただ、最近は、あまりの金利の低さに資産運用をしたほうが良いのかと考え始めています。

 

 

銀行に貯金したとしても、現在の低金利時代では、利子はほとんどつきませんので、Fさんのように資産運用を始めようとしている方は以前に比べ確実に増えてきています。投資商品は、株や投資信託、REI、不動産投資などいろいろなタイプの商品があります。

 

一般的に株は、リスクが高いと言われています。リスクが大きい分リターンも大きくなりますが、安全性や安定性はどうしても低くなります。また、数ある企業の中から優良な会社を見つけ出すことは、容易なことではありません。

 

投資信託やREITは、株と比べるとリスクは低いといわれていますが、取引市場で売買されているので、日々価格が変動します。必ずしも安定性が高いとは限りません。

 

実物の不動産投資は、とにかく多くの資金が必要となります。また、管理・運用の面でも手間がかかります。また、どの不動産を買うかによって収益性が大きく変わってきてしまいますので、不動産の目利きが重要となります。

 

そこで最近、小口化商品が注目されるようになってきました。

 

不動産のプロが運用しその賃料収益を分配するので、比較的安全性が高いといわれています。また、取引市場で売買されないので、日々の価格変動を気にする必要がありません。
また、不動産の管理・運用は、事業者である不動産会社が行うので手間がかかりません。私的年金のような使い方ができる商品もあります。投資商品として、不動産小口化商品は、まだあまり知られていませんが、選択肢の一つとして検討してみても良いでしょう。

 


今まで、10回にわたり、主に任意組合型の小口化商品についてご説明してきました。小口化商品(任意組合型)は、実物不動産のメリットを生かしつつ、小口化という手法によりデメリットを解消したもので、今までにはない画期的な商品といえます。

 

今まで不動産投資に対して、資金的に難しく諦めていた方々にも、小口化商品により不動産投資が始められるようになりました。また、生前贈与や遺産分割対策、節税対策を含む相続対策にも十分活用できる商品となっています。

 

小口化商品は、今まで不動産投資の経験がない初心者の方には、不動産投資の入り口として、上級者の方には、新しい不動産投資の選択肢として、今後ますます注目をされていくことになるでしょう。

 

※不動産小口化商品は、各商品の特長およびリスク等を十分に理解したうえで選ぶことが重要です。
※上記の説明は、この記事が投稿された時点での税制によるものです。将来税制の変更がなされた場合は、上記と異なる場合があります。

 

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