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連載年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門【第27回】

各エリアの賃貸需要を「敷金・礼金の月数」から見極める方法

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各エリアの賃貸需要を「敷金・礼金の月数」から見極める方法

前回は、収益用不動産の選定で最も重要となる、「立地」の良し悪しを判断する方法について説明しました。今回は、その物件に賃貸需要が見込める否かを、敷金と礼金の月数から把握する方法を見ていきます。

エリアの賃貸需要は敷金・礼金から一目瞭然!?

その物件に賃貸需要が見込めるかどうか、どうすれば判断できるのでしょうか。まず、本連載の第26回でご紹介した立地の判断材料としての第1段階目、マクロ的なエリアの賃貸需要を測る尺度としてわかりやすいのは、敷金と礼金の月数です。これがわかれば、そのエリアの賃貸需要は一目瞭然です。

 

簡単にいってしまえば、敷金と礼金の月数を多く取れるエリアは、賃貸需要が供給に比べて高く、敷金と礼金が取れないエリアは、賃貸需要が供給に比べて低いのです。これは考えてみれば当たり前の構図で、オーナー(貸主)サイドが入居者を入れるために入居の条件をどの程度譲歩しているかという尺度となります。

賃貸需要の強さ家賃相場だけでは分からない

貸主は、基本的に敷金も礼金も多く取りたいものです。そこで、敷金・礼金が2カ月ずつのエリアであれば、特に何も譲歩しておらず、0カ月というエリアはかなり譲歩しているということがわかります。

 

一般的に、中古のアパートであれば、敷金・礼金が1カ月ずつというのが、関東エリアの相場ではないでしょうか。これが、東京都心部になると2カ月ずつになり、千代田区の六番町や港区の麻布といったエリアでは、3カ月の場合も出てきます。これは、エリアに物件が少なく、供給よりも需要のほうが多いため、貸主が強い立場で賃貸経営を行っていることに他なりません。

 

その逆に、札幌を見てみると、敷金・礼金が0カ月というのが当たり前です。札幌は極端に供給が多いため、オーナーはもうこれ以上譲歩できないところまで譲歩して、それでも入居者が決まらないことも珍しくありません。引越し代サービス、仲介手数料オーナー負担など、オーナーの立場の弱さゆえに、賃貸条件がどんどん悪くなります。

 

これは、2007年をピークとするミニバブル時において、ファンドの乱開発が相次ぎ、札幌や福岡等の地方都市は供給過多になり、一気に需給のバランスが崩れたことによるもので、注意する必要があります。このように、敷金と礼金の月数を見ることで、そのエリアの賃貸需要の強さが測れます。「家賃相場がいくらか」の前に、賃貸需要の強さを見ることが重要です。

 

【図表 立地判断のポイント】

本連載は、2012年6月27日刊行の書籍『年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門 [改訂版] 』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本書は情報の提供及び学習を主な目的としたものであり、著者独自の調査に基づいて執筆されています。実際の投資の成功を保証するものではなく、本書を用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本書の内容に関して運用した結果については、著者及び幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。

大谷 義武

武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役

昭和50年 埼玉県熊谷市生まれ。東京大学経済学部卒業後、三井不動産株式会社に入社。同社にて商業施設(ショッピングセンター)やオフィ スビルの開発・運営業務に携わる。平成17年12月同社を退社し、さいたま市において有限会社武蔵コーポレーション(現在は株式会社)設立。代表取締役に就任。賃貸アパート・マンション(収益用不動産)の売買・仲介に特化した事業を開始する。

著者紹介

連載年収1000万円から始める「アパート事業」による資産形成入門

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