富裕層や高所得者駐在員に大人気の「ペントハウス」

現状では、外国人が最も購入しやすいのはプレビルドです。その中にもローカル向け、駐在員向け、富裕層向けといった、様々な価格帯や物件タイプがあります。

メトロ・マニラの中心街では平米を問わず、一番安い物件で600万円台からあります。反対に最高価格（1ユニット）は約4億円で、3ベッドルームにプールが付いているペントハウスです。

フィリピンではペントハウスは非常に人気が高く、単身向け、ファミリーどちらも入居がすぐに決まります。

その理由のひとつとして、ペントハウスでなければ嫌がる富裕層や高所得者駐在員がいるということです。フィリピン駐在の辞令が出ると、家族の場合はほぼすべてのケースで奥様が物件の指定をしたり、難色を示します。

奥様を説得するために、ドライバーとメイドを揃え、家も一番良い物件で探すわけです。私たちのところにも、よく「ペントハウスで探してほしい」と指定が入ります。

競争力が高いにもかかわらず「安く」買える!?

投資家からすると、そこまでのグレードの物件は価格帯的に買えませんので、最初からペントハウスなどは対象外にしてしまいます。しかし、実はここにもトリックがあります。

日本の分譲マンションでは、角部屋が人気で、ときには2～3倍も高かったりしますが、フィリピンであっても、最上階が割高です。しかし600万円台のコンドミニアムであれば最上階は800万円程度で、階下との価格差はさほどありません。これが狙い目です。

フィリピンが面白いのは日本とは概念が違うことです。「ペントハウス＝すべて良い」「ペントハウス＝すべて広い」、ではありません。ペントハウスでスタジオタイプが出てきたら、絶対に他のスタジオタイプより人気になるのが、容易に想像できます。

競争力があり、家賃も高く貸せる。それでも価格は1.3倍です。こんなことは、日本ではあり得ません。

「ワン・セントラル」という物件では、ペントハウスに75㎡の1ベッドの物件が1400万円で買えました。このように想定より安く買うことができるのです。ちなみにこれは3～4年前に筆者の会社が仲介した価格で、今は2200万円です。このようにタイミングよく買うことで、投資効率がアップします。現地の情報をどれだけ取れるかという情報力の勝負となるのです。

ですからペントハウスを諦める必要はありません。これからも物件は出てきますので、まずはペントハウスを狙って、投資を進めるのもお勧めの投資法です。