海外活用 香港
連載香港「プロフェッショナル投資家」になる方法とメリット【第1回】

日本では売られていない高利回り「債券」が香港に集まる理由

債券運用NWB(日本ウェルス銀行)

日本では売られていない高利回り「債券」が香港に集まる理由

本格的な海外口座活用の場として、やはり真っ先に名前が挙がるのが「香港」。本連載では、2016年4月5日に刊行された『グローバル資産防衛のための「香港銀行口座」活用ガイド』の中から一部を抜粋し、香港「プロフェッショナル投資家」になる方法とメリットを見ていきます。

プロフェッショナル投資家になることで広がる運用の幅

前連載(こちらを参照)では、日本では販売されていないグローバルスタンダードなファンドの魅力を説明してきましたが、ポートフォリオの中に組み入れる商品は、ファンドだけではありません。ここからは、債券と保険商品を活用した運用方法を紹介していきます。さらに資産運用において「運用のプロ宣言」をすることで、より運用の幅が拡大します。こうしたワンランク上の投資ノウハウについても確認しておきましょう。

 

まずは、債券についてです。香港は、債券の販売数も銘柄数も世界トップクラスです。日本でも債券は日本国内外のものが数多く販売されていますが、「日本仕様」にしなければならないため、発行体は日本での販売を躊躇してしまいます。

 

みずほ銀行や三井住友銀行といった日本のメガバンクでも、日本では販売しないような利回りの高い債券を海外で販売することがよくありますが、これは日本の発行体は知名度が低いためです。香港などでは外貨建ての債券を売買するプロが多いため、流動性が高いという事情はあるでしょう。香港やシンガポールのような、国際金融センターであると同時にタックスヘイブンに近い環境の国や地域で販売することが多く、こうした地域にある銀行に口座を開設すれば、日本よりも高い利回りで、日本のメガバンクの債券に投資することもできるのです。

 

下記図表は、日本ウエルス銀行(NWB)が現在(2016年3月)取り扱っている債券の全銘柄です。周知のように、債券の取り扱い銘柄は日々刻々と変化します。日本では見たこともない有利な銘柄が数多く販売されていることが分かります。いくつか、ピックアップしてみましょう。

資産運用の「コア」になる債券の具体例

● SOFTBANK GROUP CORP(ソフトバンク)
日本を代表するIT通信業者である「ソフトバンク」の米ドル建て債券です。表面利率(Coupon Rate)は4.500%、償還日は2020年4月15日です。格付けは、S&Pが「BB+」、ムーディーズが「Ba1」と、投機的格付けですが、日本では人気のある企業であり、アリババやYahoo!の大株主でもあります。満期まで保有した場合の最終利回り(Yield to Maturity)は、4.058%になります。ちなみに、現在日本で販売されている「第43回ソフトバンク無担保社債」の年利率は1.740%(税引き前、2018年6月20日償還、2015年12月25日現在)、利回りは0.900%、税引き後利回り0.560%という金利水準です。香港で販売されているものと比較すると、2%以上利率が低いことになります。

 

● CITIGROUP INC(シティバンク)
周知の通り、米国に拠点を置く商業銀行「シティバンク」の債券です。償還日は2020年8月9日、表面利率は5.375%。償還日まで保有した場合の最終利回りは、2.297%になります。格付けは、ムーディーズが「Baa1」、フィッチが「A」です。通貨は米ドル。残債期間が5年弱で、3%近い利回りがあるとすれば、高利回り商品といえるでしょう。


● MORGAN STANLEY(モルガンスタンレー)
米国の投資銀行「モルガンスタンレー」の社債です。償還日は2023年2月25日、表面利率は3.75%。最終利回りは2.935%です。格付けは、ムーディーズが「A3」、フィッチが「A」になります。リーマンショックでは、大きなダメージを受けたものの、現在では回復して投資銀行を代表する名門銀行となっています。

 

● BRF SA (ブラジル・フーズ)
ブラジルに拠点を置く食品メーカー「ブラジル・フーズ」の社債です。ブラジル国内第2位のシェアを持ち、12万人の従業員を抱える企業です。表面利率は4.750%、償還日は2024年5月22日、最終利回り5.419%になります。9年の残存期間があって、最終利回り5%を大きく超える債券は数少なくなっています。


周知のように、近年は世界各国が超低金利時代に突入しています。先進国の大半は、ゼロ金利政策、もしくはマイナス金利政策の渦中です。そんな状況の中で、3~5%の利回りが得られるこれらの債券は、資産運用のコアに据えるのに適切な商品かもしれません。ポートフォリオを組む際には、債券の位置づけが重要になります。NWBでは、ここにある債券以外にも、たとえばインドのA社、カナダのB社の社債を探してくれ、といった要望にも対応してくれるようです。

本連載は、2016年4月5日刊行の書籍『グローバル資産防衛のための「香港銀行口座」活用ガイド』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。
本連載の記載の内容は情報の提供および学習を目的としたものであり、本連載を用いた運用は、必ずご自身の責任と判断によって行ってください。また、本連載の内容に関して運用した結果については、著者および株式会社幻冬舎メディアコンサルティング、合同会社幻冬舎ゴールドオンラインはいかなる責任も負いかねます。また、本書に記載されている情報は2016年4月現在のものであり、今後変更されることがあります。

岩崎 博充

経済ジャーナリスト

雑誌編集者等を経て1982年に独立し、経済、金融などのジャンルに特化したフリーのライター集団「ライトルーム」を設立。雑誌、新聞、単行本などで執筆活動を行う他、テレビ、ラジオ等のコメンテーターとしても活動している。

著者紹介

連載香港「プロフェッショナル投資家」になる方法とメリット

グローバル資産防衛のための 「香港銀行口座」活用ガイド

グローバル資産防衛のための 「香港銀行口座」活用ガイド

岩崎 博充

幻冬舎メディアコンサルティング

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