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連載不動産投資を成功に導く「銀行融資」交渉術【第9回】

融資時の提出書類から見る、3つの「融資の原則」とは?

不動産投資カーター校長

融資時の提出書類から見る、3つの「融資の原則」とは?

不動産投資において、最大の関門ともいえる「融資」。本連載は、カーター校長として親しまれている河田康則氏の新刊で、2014年4月に刊行された『金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資』(ぱる出版)の中から一部を抜粋し、融資交渉のノウハウなどをご紹介します。

買付の順位は1位か否か?

融資の申し込みは物件の買付を入れたときにすぐにします。買うと決めたからには融資はできるだけ早く最終承認を得ることが必要です。たいていの場合、他の買付を入れている人と競合があるからです。

 

物件にご縁がなくてダメになることはよくあります。銀行にも申し訳ないですが致し方ありません。そのために融資申し込みをするときには、できるだけ買える見込みの情報を銀行に出すようにしています。

 

買付の順位1位か否か、買いの業者と売りの業者の関係で物件のグリップは十分できているか。これはかなり大事な情報です。グリップというのは、物件を買う買主の業者と、販売する売主の業者や、売主と関係がしっかりできていて、その物件を確実に買主の業者が抑えていることです。

 

自分の業者である「買いの業者」がしっかりしていないと、すでに買いは他で決着しているのにもかかわらず踊らされます。この踊りは何度も踊らされたので、買える物件かどうかは最初によく確認します。確認の方法は売りの業者や売主との関係がしっかりできているかをみるために、売主はどのような人でなぜこの物件を売るのかをみます。

 

「会社の社長が決算のために売り急いでいる」「相続が発生して遺産分割のため売却をする」このように明確な情報をとり銀行に伝えておくことです。個々の情報が取れないときやころころ変わるときは、グリップはできてないと判断して買える確率は薄いと考えていいでしょう。

 

融資時の提出書類はたくさん要求されますが、全部意味があります。すべて融資の原則1、原則2、原則3に関連しています。このようにしてみると集めるのが面倒な銀行への提出書類もおもしろいのです。銀行から見るとあたりまえかもしれませんが、投資する方の立場から見るとこのように使うのか、意味があるのだとわかります。

銀行融資は原則1、2、3に基づいて実行される

原則1 「儲かりますか? キャッシュフローは出ますか?」

原則1の算式はこうでした。

 

現家賃×60%>返済額を4%で計算し直した金額

 

ここを見る書類は次の書類です。

  ●今回購入の物件概要

  ●今回購入の不動産登記簿謄本

 

購入希望の物件現況が一番問題で、この物件を購入することにより現金がどんどん増えていくのかです。そのため、物件概要書で現家賃を把握します。そして、返済額を把握するために不動産登記簿謄本で構造、築年数を確認します。さらに違法建築でないのかを紙ベースで確認します。実際によくあるのが不動産登記簿謄本上は駐車場なのに、実際は「ラーメン屋が入っていた!」ということも現地確認しないとわかりません。

 

原則2 「資産超ですか? 債務超過ではないですね?」

ここを見る書類は次の書類です。

  ●不動産一覧 

  既存物件返済表 

  今回の物件の収益還元評価・銀行によれば積算評価 

  法人決算(役員貸付注意) 

  金融資産 一覧(預金 株 保険解約返戻金)

 

これは次のように分類して原則2の資料として使われます。既存物件の返済表は負債の部、法人の決算で役員貸付金は純資産の部、その他項目は資産の部・・・このように使われます。

 

原則3 「経営できますか? 属性は問題ないですか?」

ここを見る書類は次の書類です。

  ●経歴書

  3年分の個人給与源泉徴収票

  賃貸家賃(自分が賃貸であれば)

  家族構成 住民票

 

原則3は経営と属性です。経歴書で簡単に勤務先と勤務年数を確認します。これで長く確実な収入があるかを見ます。3年分の個人給与源泉徴収票も全く同じ位置づけです。賃貸家賃(自宅が賃貸の場合)や家族構成、住民票は年収からかかる経費を引くようなものです。

 

こうしてみると、銀行が求めてくる書類はたくさんあり、用意するのが面倒と感じるかもしれません。しかし、この書類によって原則1、原則2、原則3を満たしているか確認するためだとわかります。銀行によってはさらに複雑な確認項目がありますが、原則はどこの銀行も同じようなものです。そこの点を理解して、資料を作って銀行にプレゼンすればいいわけです。

 

提出書類を見てわかるように、融資はすべて原則1、原則2、原則3に基づいて実行されます。何度も繰り返しますが、このことを必ず忘れないようにしてください。

本連載は、2014年4月11日刊行の書籍『金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

河田 康則

外資系保険会社の元支社長で相続が専門分野。1989年より株式投資、1993年より不動産投資に挑戦し、倍々で資産を増やし続け、資産は約7.5億円(不動産6.5億円株式その他1億円)、家賃収入は約5000万となる。
教え好きな性格と姓の「かわた」からカーター校長として親しまれている。2013年5月、自らのブログにて“カーター行列の法則”により株の暴落を的中させ暴落直前に売却。カリスマ投資家として注目を浴びるようになる。
「人が一番!融資が本命!」をテーマにした“物件が高い、今からの不動産投資”について書籍名『「不動産投資」ゼロから儲ける 一年生の教科書』を執筆中。2016年5月出版予定。

著者紹介

連載不動産投資を成功に導く「銀行融資」交渉術

金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資

金利1%台で融資4億円を引き出す不動産投資

河田 康則

ぱる出版

[低金利のメガバンク vs 借りやすいS銀行]不動産投資の成功の条件第1は「銀行から低金利で融資が受けられるか」だ。しかし、都市銀行の金利1.4%と比較的借りやすい銀行の4.5%では、1億円・30年返済のローンで、返済額は…

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