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連載相続発生後でも間に合う節税策~納税のとき編【第4回】

相続税を「延納」するための条件と注意点とは?

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相続税を「延納」するための条件と注意点とは?

前回は、立て替え納税のデメリットについて説明しました。今回は、相続税を「延納」する際の条件や注意点について、図を交えながら見ていきます。

延納の許可を受けるための4つの要件とは?

相続税は、申告期限までに現金で一括して納付することが原則です。期限内に納税できないと年14.6%(2カ月以内は4.3%)の「延滞税」が課されてしまいます。しかし、相続財産が不動産や同族株式の場合などは、現金化に時間がかかり、現金で納税するのが難しいケースも考えられます。

 

そこで「延納」を選択肢にしてもよいとされています。延納とは、相続税を分割して最長20年の年賦で支払う方法です。

 

延納の許可を受けるためには、以下のすべての要件を満たさなければなりません。

 

①相続税が10万円を超えること。

 

②金銭で納付することを困難とする事由があり、かつ、その納付を困難とする金額の範囲内であること。

 

③延滞税および利子税の額に相当する担保を提供すること。なお、延滞税額が50万円未満(平成28年4月現在は100万円以下)で、延納期間が3年以下である場合、担保は不要。

 

④延納しようとする相続税の納付期限または納付すべき日(延納申請期限)までに、延納申請書に担保提供関係書類を添付して税務署長に提出すること。

「担保」として提供できる財産の種類にも規定あり

延納の担保として提供できる財産の種類は、次に拳げるものに限られます。

 

①国債および地方債

②社債その他の有価証券で税務署長が確実と認めるもの

③土地

④建物、立木、登記された船舶などで保険に附したもの

⑤鉄道財団、工場財団などの財団

⑥税務署長が確実と認める保証人の保証

 

なお、相続人固有の財産や、共同相続人または第三者が所有している財産でも担保として認められます。

返済計画では「利子税」の負担も十分に考慮

延納する場合には、分割した相続税に加えて、ローンの利息に相当する「利子税」を納税しなければなりません。たとえば、1億円の相続税を延納した場合、利子税がかかるだけでなく、相続税の元本も合わせると年間600万円ほどの返済が必要になります。

 

しかも20年間の返済が必要となるわけですから、返済額をどの収入から捻出するかは、事前に十分検討しておくことが大切です。

 

仮に賃貸事業の家賃収入から充てようということであれば、家賃の下落や空室があると、他から補塡しなければなりません。20年間の長丁場に柔軟に対応できるよう、リスクに備えておく必要があるでしょう。

 

 

<キーワード>

 

担保(たんぽ)

 

債務が履行されない場合に備えて設定しておく手段。一般に特定の財産を担保とする「物的担保」と、債務者以外の第三者の財産を担保とする「人的担保」の2種類がある。

本連載は、2014年12月17日刊行の書籍『図解でわかる相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル改訂版』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

曽根 恵子

公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士 

相続コーディネーターの創始者として1万3000件以上の相続相談に対処。 感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続"を提案し、 家族の絆が深まる「夢相続」の実現をサポートしている。 株式会社PHP研究所勤務後、昭和62年不動産会社設立、相続コーディネート業務を開始。 平成12年NPO法人設立、内閣府認証を取得。 平成13年に相続コーディネートを業務とする法人を設立、 平成15年に東京都中央区八重洲に移転し、平成20年に社名を株式会社夢相続に変更。

著者紹介

連載相続発生後でも間に合う節税策~納税のとき編

図解でわかる相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル改訂版

図解でわかる相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル改訂版

曽根 恵子

幻冬舎メディアコンサルティング

相続が発生してからでも、数千万円~数億円単位で節税を実現する相続税対策を中心に、前作同様毎項目ごとに入った図解で視覚的に相続税の節税方法が理解できることはもちろん、相談件数1万件以上の著者だから書ける豊富な実例…

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