ニューヨークで不動産を購入する際にも、当然ながら様々な手数料や税金が必要となります。今回は、購入にかかる費用の内訳を詳しく見ていきます。

一番大きな費用はタイトル保険料+調査料

前回(本連載第6回参照)は購入の手続きについて紹介しましたが、今回は購入にかかる諸経費の内訳を見ていきましょう。一般的にマンハッタンでコンドミニアムを購入する場合、現金購入で物件価格の2-4%、ローンでの購入の場合、物件価格の5-6%かかります。

 

1. タイトル保険+調査料

中古物件を購入する上で一番大きな費用がタイトル保険料+調査料です。これは物件価格のおよそ0.5%が目安です。本連載第2回の記事にて詳しく説明していますが、タイトル保険とは物件の権利に対する保険料です。

 

 

2. 弁護士費用

ニューヨークでは契約内容のレビューと交渉、デューデリジェンス、クロージングでの種々の書類レビューはすべて弁護士が行います。費用は弁護士によって異なりますが、2500-5000ドルが相場です。

 

3. 登記費用

登記費用は物件の権利が譲渡されたことを登記するために市に支払う費用です。通常200-750ドルです。

 

4. 固定資産税、管理費調整額

月半ばにクロージングが行なわれる場合、固定資産税とコンドミニアムの管理費(コモンチャージ)を日割りで精算します。

 

5. モーゲージタックス

ニューヨーク州はローンにも税金が課せられます。ニューヨーク市の場合50万ドル以下は1.8%、50万ドル以上の物件は1.925%がかかります。

 

6. 銀行弁護士費用(Legal Fee)

ローン付きでの購入の場合、銀行弁護士費用がかかります。通常600-800ドルです。

商習慣で新築物件は「買い手」が譲渡税を払う

7. 銀行ローン手数料(Point/Discounted Point)

銀行や融資のプログラムによって異なりますが、銀行手数料を支払うことでローンの利率を下げることができます。銀行が宣伝している安い利率はこのポイントを買うことが条件になっていることもあるのでご注意ください。ポイントは経費として控除の対象となります。

 

8. ローン申請費用(Application Fee)

ローンを新規発行する際の手数料です。通常300-500ドルくらいです。

 

9. 譲渡税

譲渡税は通常売り手が支払うものですが、新築物件を購入する場合、買い手が譲渡税を払う商習慣があります。ニューヨーク州には物件価格の0.4%が課せられます。ニューヨーク市には50万ドル未満の場合は1%、50万ドル以上の場合は1.425%がかかります。

 

10. 売り手弁護士費用

新築物件の場合売り手側の弁護士費用を負担する場合もあります。交渉可能な場合もありますが、通常買い手負担になることが多いです。

 

11. ワーキングキャピタルファンド

ワーキングキャピタルファンドとはコンドミニアムの管理組合に支払う積立金です。通常、管理費(コモンチャージ)の1-2か月分が目安です。

 

12. マンションタックス

ニューヨーク州では100万ドル以上の物件の場合、物件価格の1%のマンションタックスがかかります。

 

13. 管理会社・組合書類審査費用

購入の審査のために審査費用がかかります。コンドミニアムによって異なりますが、1200-2000ドルが目安です。

*ローンをつける場合のみに限り、銀行によって違います。
**スポンサーセール(新築物件など)のみです。
*ローンをつける場合のみに限り、銀行によって違います。
**スポンサーセール(新築物件など)のみです。

 

 

新築の場合、中古物件よりコストがかかりますが、マーケットによっては交渉可能な場合もありますので、売主弁護士費用や譲渡税、ワーキングキャピタルファンドなど状況によって交渉してみることをお勧めします。

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