相続した不動産を売るなら「3年以内が有利」といえる理由

前回は、相続における「土地」の評価基準を説明しました。今回は、不動産の「時価評価」について見ていきます。

不動産の物納は要件が厳しくなっているだけに・・・

相続税は申告期限までに現金納付が原則です。納付が一日でも遅れたら延滞税がかかります。期限を厳守して納付し、余分な税金がかからないようにすることも節税です。

 

しかし、相続税がかかるだけの財産を相続することは間違いないとしても、相続するのがすぐに納付できる流動資産ばかりではありません。住んでいる自宅や、お店や会社が使用する事業用地のように、手放してしまうことができない不動産の場合はすぐに売ることができないため、納税資金の捻出の仕方が課題となります。

 

不動産の物納は、以前と比べて要件が非常に厳しくなりましたので、売却をして相続税を払う方が増えてきています。

不動産を売る場合もひと工夫で節税できる

相続で取得した不動産は長期所有の財産と見なされます。取得原価は被相続人が取得した価額を引き継ぎますが、不明な場合は売却価格の5%となりますので、たいてい譲渡税の課税対象になります。

 

相続税を払うために売るのに譲渡税もかかるのでは負担が大きいため、相続税を払う分までは譲渡税がかからないよう優遇措置が認められます。この特例により譲渡税の負担が軽減されますが、申告期限から3年以内とする制約がありますので、相続した不動産を売るなら3年以内が有利です。

 

相続税評価以下の売却価格となった場合、申告期限までに売却することで、時価=売却価格で申告できる可能性がありますので、相続税が安くなります。

 

本連載は、2012年2月28日刊行の書籍『図解でわかる相続税を減らす生前の不動産対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載相続税を減らす生前の「不動産対策」基礎講座

公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士 

相続コーディネーターの創始者として1万3000件以上の相続相談に対処。 感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続"を提案し、 家族の絆が深まる「夢相続」の実現をサポートしている。 株式会社PHP研究所勤務後、昭和62年不動産会社設立、相続コーディネート業務を開始。 平成12年NPO法人設立、内閣府認証を取得。 平成13年に相続コーディネートを業務とする法人を設立、 平成15年に東京都中央区八重洲に移転し、平成20年に社名を株式会社夢相続に変更。

著者紹介

図解でわかる 相続税を減らす生前の不動産対策

図解でわかる 相続税を減らす生前の不動産対策

曽根 恵子著 税理士法人チェスター監修

幻冬舎メディアコンサルティング

相続税の対象となる財産の5割以上が不動産です。誰も住まない土地を引き継ぎ、多額の相続税の支払いに頭を悩ますケースなど、不動産には多くの問題がある一方で、評価の仕方、活用の仕方次第で大きく節税でき、収益を生み出す…

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