太陽光発電投資で必要となる「メンテナンス費用」とは?

今回は、太陽光発電投資で不可欠となる「メンテナンス費用」について、具体例を交えて見ていきます。

システムの動作を確認する監視装置が不可欠

太陽光発電投資には、初期投資額のほかに、ランニングコストも掛かりますが、そこに含まれるメンテナンスに必要な費用は限られています。今回は、その費用の具体的な内容について見ていきます。

 

メンテナンス費用に必要な費用としてまず、遠隔で監視できるシステムの利用料があげられます。太陽光発電システムの動作が正常か否かは見た目では分からないので、それを確認する必要があります。発電に異常があったときに警告を発してくれるサービスを、独自のクラウドサービスとして展開している例も見られます。太陽光発電システムを設置する場所の通信環境を確認したうえで、これらのサービスを利用するのが、一つの手です。

 

これらのサービスを利用するには、太陽光発電システムにあらかじめ、発電量を測定するセンサーや、そこから測定結果をクラウドサーバーに送信する通信装置を組み込んでおく必要があります。したがって、その部分は初期投資額に上乗せすることになります。

 

具体例をご紹介しておきます。

 

低圧接続向けとしては、NTTスマイルエナジーで提供する太陽光発電遠隔モニタリングサービス「エコめがね」が挙げられます。これは、システムの発電状況をセンサーで測定し、インターネット上のクラウドサーバーに送るものです。利用者は自らのパソコンやスマートフォンなどでそのクラウドサーバーにアクセスすることで、発電状況を確認することができます。

 

発電量が低下した場合や発電停止が見られた場合には、それをアドレスの登録者あてにメールで通知するサービスも提供しています。発電量がその期待値に対してどの程度の水準まで達成できているのかを毎月、評価指数として表示する「見守りレポート」も作成されます。

 

高圧接続向けとしては、協栄産業で提供する太陽光発電遠隔監視サービス「SeeSO」が挙げられます。システムの発電量や日射量などを、同社が3G回線の無線通信を介してデータとして受け取り、24時間・遠隔でシステムの稼働状況を監視するものです。

 

異常が検知されると、アドレスの登録者あてに、それをメールで知らせるサービスを提供するほか、自社の技術者を現場に送り込み、確認・点検にあたらせるサービスも別途提供しています。メンテナンス全般をワンストップで引き受ける狙いからでしょう、除草作業や太陽電池パネルの清掃作業なども提供サービスに組み込んでいます。

機器保証で対象外のリスクは損害保険でカバーする

メンテナンスに必要な費用としてはもう一つ、損害保険に関するコストが考えられます。火災、台風、落雷などで損傷を受けた場合、その修理費用を補償する損害保険です。これは、先ほどから登場する保証の仕組みとは別ものです。

 

太陽電池パネルには一般に、機器保証という仕組みが用意されていますが、そこで想定しているのはあくまで製造上の不具合です。火災、台風、落雷などは想定されていません。つまり、機器保証で対象にしていないリスクを、この損害保険でカバーしようとするわけです。

 

2015年9月に発生した東日本豪雨のときには茨城県内で鬼怒川が氾濫し、野立ての形態で設置していた太陽光発電システムが被害に遭ったお客様がいらっしゃいます。このお客様の場合、幸い、こうした損害保険に加入していたので、その補償によってシステムを修復することができたということもありました。

 

損害保険の中には、天候不順による日照時間不足で生じた期待利益の損失を補償するものも販売されています。ただし日照時間不足を補償するものは、ここまで日照時間が減ってしまうことが本当に起きたら世の中どうなるのか、という水準を下回った場合を補償対象にすえたものです。わざわざ一定のコストを投じてそこまでカバーする必要があるかどうかは疑問です。筆者は、いわゆるメガソーラー等の大規模発電所以外には、あまり必要性を感じていません。しかし一方で、こうした損害保険をすべての案件に付けている業者もあるのが実情です。この点はご留意ください。

 

初期投資額やランニングコストとして必要な費目はおおむね以上です。空き地などスペースを用意し、そこに太陽光発電システムを設置する――これら一切に掛かる費用は、最も安い業者の場合でキロワット当たり20万円前後(土地代除く)と見られます。システムの出力を、低圧配電連系と認められる50kWぎりぎりに設定すると、設置費用は約1000万円の計算です。この金額は、本連載の第1回でご紹介したシミュレーションで同程度の出力を想定してはじき出した、初期投資額1250万円ともほぼ重なります。都市部の中古ワンルームマンション並みですから、思いのほか安いということになりはしないでしょうか。

本連載は、2015年10月28日刊行の書籍『「マンション経営」よりラクで、確実に儲かる!太陽光発電投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載簡単なメンテナンスで20年間、利回り10%を稼ぎ出す「太陽光発電投資」

yh株式会社 代表取締役

yh株式会社代表取締役。大手物流会社勤務ののち、 2008年にyh株式会社を創業。創業時より低価格 での太陽光発電導入を個人向けに販売し、太陽光発電 システムの普及に貢献している。2009年より財団 法人 横浜企業経営支援財団による地域貢献認定企業 に認定。

著者紹介

「マンション経営」よりラクで、確実に儲かる! 太陽光発電投資

「マンション経営」よりラクで、確実に儲かる! 太陽光発電投資

松田 貴道

幻冬舎メディアコンサルティング

電力会社の買い取り価格の単価がこの3年で約3割も下がり、最近では「太陽光発電はもう儲からない」と言われるようになってきました。しかし、投資額を抑えたり発電量を確保することで、投資利回りを下げずに済みます。やり方次…

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