大統領からの強い後押しを受けて石炭供給を続けるNoble社。しかし、その状況は2014年の第5回入札で大きく変わるかのように見えました。スリランカでの石炭を巡る疑惑と争いをお伝えしている連載の第6回です。

入札が成立せず現供給業者と契約更新

ランカ石炭会社とセイロン電力庁は、2013年5月に4回目の入札を募った。この時点で石炭は切実に必要とされており、両者は以前の同様の入札に参加した19社に限定した国際入札というかたちで進めることに対して、内閣に承認を求めた。

 

しかし、内閣はこの要求を却下し、大統領は現供給会社であるNoble Resources社との契約を更に半年更新するよう提言した。その勧告に応じ、Noble Resources社との契約はもう20万トン分追加されるかたちで更新された。

電力庁の不正を告発する匿名の手紙

この流れに続き、2014年5月には、政府が定める調達手続きに則り、募集規模が年間225万トンに及ぶ入札を募る新聞広告が出された。これが5回目の入札だ。

 

6社が入札に参加したが、そのうち5社は不適格となった。審査委員会は、Noble Resources社を含む3社による入札は基準から外れているとし、詳細を求める専門的な審査は不要とした。更に残りの3社についても、審査委員会は2社が委員会の要望から大幅に乖離しており、Swiss Singapore社だけが技術的な側面で水準に僅かに及ばないものと判断した。

 

その結果、審査委員会はSwiss Singapore社を推薦し、値引きも含めた価格交渉の後、入札監理委員会はSwiss Singapore社からは必要量の半分である112万5000トンを供給してもらい、残り半分の供給者は、新たな入札を募って決定するよう提言した。

 

このやり取りがなされたすぐ後に、当時の大統領と燃料動力省のWanniarachchi大臣らに、燃料動力省やセイロン電力庁の幹部らが入札手続きを侵害したと訴える匿名の手紙が届いた。更にその手紙は、セイロン電力庁の幹部2名が供給された石炭1トンにつき6ドルの手数料を受領していたことも告発していた。


次回は、この5回目の入札の結末をご紹介します。

この連載は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2015年10月に掲載した記事「Sri Lanka’s Coal War」を、翻訳・編集したものです。

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