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連載償却メリットでも注目!「ニュージーランド不動産」の最新事情【第19回】

NZの旅行業界・住宅業界の今後がわかる「4つの数字」とは?

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NZの旅行業界・住宅業界の今後がわかる「4つの数字」とは?

2016年のニュージーランド経済は、2015年のニュージーランドにとって重要な意味を持った“4つの数字”から読むことができます。今回は、それら4つの数字を解説しながら、ニュージーランドの住宅業界の今後について見ていきます。

カナダ、米国、欧州に次ぐ「中国人観光客」の消費額

2015年のニュージーランド経済にとって、最も重要な“4つの数字”があります。それは、「78」「1万4500」「1」「9万5000」です。この4つの数字からは、旅行業界だけでなく、住宅ブームの驚くべき盛況ぶりの理由が説明できるのです。

 

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★「78%」=中国人観光客による消費の上昇率

 

これは9月までの一年間の中国人観光客による消費の上昇率です。消費額は16億ドル(下記図表参照)に達し、これは9月までの1年間の乳製品の対中輸出額である23億ドルに遠くない数字です。

 

1度の旅行での中国人観光客1人当たりの消費額は3700ドルに増え、カナダ人、アメリカ人、ヨーロッパ人に次ぐ消費額となりました。

 

中国人旅行客の多くは、ロトベガスのスーベニアショップの安くて乗り心地の悪い72時間ミニバス・ツアーを利用せず、キャンピングカーなどをレンタルし、7~10泊するようなりました。これは直行便の増便、および安いだけのツアーを控えるよう呼びかける中国政府の方針変更に加え、NZドル安が要因になっています。

 

[図表]観光客による消費額の推移

★「1万4500戸」=オークランドで建設が必要とされた住宅数

 

これはオークランドの総人口の増加(4万3500人)に追いつくために2014年オークランドで建設が必要とされた住宅数です。これには移住者3万人と、自然増加人口の1万3500人が含まれます。この場合、3人に1戸の計算になります。

 

残念ながら、オークランドでは2014年に8900戸が建設されただけでした。2014年だけでも5600戸分の住宅需要が新たに生まれています。2015年の始めには、すでに2万5000戸不足していました。

 

住宅不足問題は、ニュージーランドの最大にして最も開発が進められている都市において、大きな社会的・経済的な問題です。大規模な開発プログラムは、貸し手および初回住宅購入者の両者にとって、住宅取得危機を解決するには程遠いものとなるでしょう。そして住宅枯渇危機は少子化を招く大きな要因となっています。

 

住宅供給に大きな改善がみられれば、準備銀行による来年度の金利引き下げが一段と容易になるでしょう。これは住宅価格の高騰が金融安定化の懸念となっていることを示しています。

 

NZ政府と準備銀行が住宅価格高騰への対策に乗り出す

★「1%」=準備銀行が今年行った政策金利の引き下げ率

 

これは長引く乳価の落ち込みや、2014年度のNZドル高が原因による低インフレ、そして原油価格の下落に対応するために準備銀行が今年行った政策金利の引き下げ率です。同行が6月から12月までに実施した4度の政策金利の引き下げと、2014年の3月から7月までに実施した金利引き上げとが完全に逆転しました。

 

また、準備銀行は昨年の政策金利の引き上げが誤りであったことを否定していますが、その非難の矛先はグレアム・ウィーラー総裁に向けられ、同行が来年度の目標としているインフレ率を0.4%から2%半ばにまで引き戻すことが求められています。

 

住宅ローンの固定金利は今年1%以上切り下げられ、3.99%になりました。しかし準備銀行が想定する以上の原油安とNZドル高により、来年も固定金利は引き下げられるとみる経済学者もいます。

 

★「9万5000NZドル」=オークランド住宅価格の平均上昇額

 

これは2014年11月から2015年11月までのオークランド住宅価格の平均上昇額であり、平均住宅価格は76万5000ドルに達しました。

 

選挙結果を受けて外国人不動産投資規制およびキャピタルゲイン税の導入の見通しがなくなったことが、更なる低金利と過去最高の移住人口増とが相まって、2015年はじめに住宅価格の上昇を引き起こしました。

 

この価格ショックを受け、5月までに準備銀行および政府によって、賃貸物件投資家と非居住の不動産購入者に対し、2つの対応策が発表されました。

 

●土地所有者に対する貸付の規制強化

●投機によるキャピタルゲインに対する新たな2年縛りの「ブライトライン」テストおよび非居住者への身分証明の義務化

 

これらにより、ようやくオークランドの住宅市場の狂乱も収まりました。

 

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オークランドでは未だ移住率が高く、住宅不足が進むなか(最低でも5000戸、または3万戸以上新たに不足すると考えられている)、住宅市場の冷静さはいつまで保てたれるでしょうか。

 

2016年、さらなる人口増により、住宅価格の動向が注目されています。

伊藤 哲次

Goo Property JP(TERRY’s WAY株式会社) 代表取締役社長

1992年、奈良県天理大学中退。1993年、個人輸入代理店を起業。ITシステム開発会社のジョイントベンチャー設立などを経て、2003年、グルメデリバリーシステム株式会社(現:Terry’s Way株式会社)を創業。自ら開発した富良野メロンパンの移動販売を手掛け、2004年よりフランチャイズ募集を開始(2007年、100加盟店を達成)。現在は、Terry’s Way株式会社 FOOD事業部として展開中。

2009年、富裕層向け国際会計サービス HENRY INVESTMENT SERVICES pte.ltdを元PWC国際会計士と共同設立(本社:シンガポール)。海外金融サービスや投資スキームのコンサルティングサービス、富裕層開発のマーケッターとして、顧問社数は現在200社を超える。2014年より、海外投資サービスの一環として海外不動産投資のリサーチを開始。2015年、ニュージーランド不動産投資コンサルティングサービスを開始し、GOO Property NZ LimitedをNZ不動産エージェントと共同設立。GOO Property ジャパン (Terry’s Way株式会社)と共に不動産投資コンサルティングサービスを行う。
WEBサイト http://gooproperty.com/

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