前回は、資産を優良化する方法を紹介しました。今回は、不動産資産に付加価値を与える「ブランディング」のメリットについて見ていきます。

軸となる「テーマ性」を持ち、他物件と差をつける

不動産資産を優良化していく中で、何か軸となるテーマ性やこだわりを持っておくと、他との差別化ができて競争力がつくと考えています。

 

ある新進の不動産業者が、スイーツをテーマにした賃貸マンションを建てて業績を伸ばしているという話を聞いたことがあります。たとえば、マカロンという名前のマンションは、お菓子のマカロンをイメージし、ピンクやオレンジやグリーンのまるいタイルを外壁に使ってあったり、ショコラという名前のマンションは、チョコレート色のれんがにホワイトチョコを思わせるデコレーションがしてあったりするそうです。

 

これはスイーツ好き、かわいいもの好きの若い女性に大人気になりました。周囲の同じような広さと設備の物件より家賃は高いのに、どうしても入居したいという希望者で予約が殺到したと聞きました。

 

私はこれを聞いた時、「うまいな」と思いました。すぐに現地視察に行きましたが、建物の周りを生垣や樹木を植えて、おしゃれな外観でした。夜は建物全体がライトアップされ、女性にとっても安心な造りになっています。女性のニーズをきちんととらえて、他にはない「お菓子の家」という付加価値をマンションに与えています。

 

たとえばスイーツの街である東京・自由が丘にあったりしたら、とてもおしゃれで気が利いていると誰もが思うはずです。

 

これは一種のマンション界におけるブランドといえるでしょう。他との違いを明確に提示し、人々にいいなと思わせ、自分も欲しいという気持ちにさせて購買意欲を高めることを「ブランディング」といいますが、これはまさにブランディングの成功例です。

不動産の魅力を引き出すためには「パートナー」が必要

同じような発想でいけば、大学生がたくさん集まる街には大学生のハートをつかむようなアパートを建てることや、古い街並みの残るエリアではわざと古民家風のつくりを生かした戸建てを建てることなど、いろいろなやり方が考えられると思います。

 

自分が学生の立場になってみて、どんな部屋に住みたいと思うかと考えたら、たくさんのアイデアが生まれてくるかもしれません。たとえば、個々の部屋とは別に入居者が自由に集えるフリースペースがあったら、他の学部や大学との情報交換もできるので、楽しそうです。

 

昔の日本の暮らしに憧れる人なら、外観がレトロであることは譲れないと思いますが、キッチンやトイレやバスルームなどは現代のもののほうが使い勝手もよく、衛生的でもあって好ましいはずです。もし地域でまとまった土地を所有しているのであれば、一角ごとテーマを持たせて小さな街づくりをしてもいいかもしれません。

 

そうやって、自分の土地の特性を知り、魅力を最大限に打ち出せる物件を建てていくといいと思うのです。これが最初にいった軸となるテーマ性やこだわりです。

 

あなたと一緒になって、不動産の魅力を引き出すアイデアを検討してくれるパートナーと組むことができたら、きっと不動産賃貸業におけるビジネスの可能性は広がっていきます。そして、そのパートナーが相続まで視野に入れた税務的なアドバイスができたら最強です。

本連載は、2013年11月1日刊行の書籍『相続税対策は顧問税理士に頼むと必ず失敗する』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

相続税対策は 顧問税理士に頼むと必ず失敗する

相続税対策は 顧問税理士に頼むと必ず失敗する

田中 誠

幻冬舎メディアコンサルティング

税のプロとして認識されている税理士にも得意不得意分野があります。特に不動産を含む資産税に関する対策は、その実務経験がものをいいます。つまり、相続税対策はどの税理士に頼むかで、結果が大きく変わるのです。 本書は、…

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