年末の「駆け込み住宅購入」の時期に優良物件を手に入れた事例

年末に新居へ引越しする習慣があるニュージーランドでは、住宅の駆け込み購入者も少なくありません。今回は、そんな人たちが巡り合わせよく、優良物件を手に入れたケースについてご紹介します。

住居と家賃収入が両方得られる「ホームインカム物件」

明けましておめでとうございます。

 

夏の新年を迎えているオークランドより、今年も盛りだくさんな現地情報をお伝えしていきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

ニュージーランドでは、クリスマス前に新居に引越しする習慣があるとお話ししましたが、昨年も家の駆け込み購入者と多く巡り合いました。今回はそんな事例を2つご紹介したいと思います。

 

オークション物件◆その1

1970年代建設、土地面積756㎡の敷地内に2軒建っている家です。通りの前の家は、3LDKで、キッチン、床のカーペット、壁のペンキ塗りという最低限の改装をしてあります。後ろに建つ家は2LDKで、テナントさんが住んでおり、建造時と同じ室内の状況です。

 

もしこれらの家が別々に登記され、1戸単位で販売する場合、3LDKは53万ドルから58万ドル相当、2LDKは48万ドル~52万ドル相当だと予想されます。

 

 

1戸分として登記・販売されていますが、実際の建物は2戸です。ニュージーランドでは、このような状況を「ホームインカム物件」とも表現します。家主自ら一戸に住み、もう一つの家を賃貸して収入を確保するのです。こういった物件を購入できた老夫婦の場合、老後はその賃貸収入で生計を整えることができるため、非常に便利な投資形態なのです。

 

一方、投資家にとっては、2軒別々に購入するよりも割安で購入できるため、いろいろな投資法がとれる魔法の物件になります。

 

この物件について、私のオークション結果の予測では、希望価格は80万NZドル、実際には85万NZドルはいくだろう・・・と考えていたところ、結果は88万NZドル!

 

しかしこの金額でも、新家主にとっては充分いい買い物です。単純賃貸投資運営としても、3LDKの家賃は、週450~480NZドルが相場です。2LDKは週350~400 NZドルですから、キャッシュフローとしても悪くありません。

 

もし、2分割して再売りするということになれば、登記分割と、それに伴う塀の設置や市役所の認可手続き費用がかかり、5万~7万ドルの予算が必要です。この計算なら、購入費用と土地分割費用の合計が95万ドル内です。そして、これらの手続きには約半年かかります。

 

その後、一戸ずつ販売するということでは、購入時から半年後のマーケット価格が上昇していることが予測されるため、3LDK=60万ドル、2LDK=50万ドルと予測した場合、合計110万ドルになり、半年で10万ドル単位の利益を得ることができます。

 

短期投資で売買される方もいますが、通常は2年以上置き、税金面でも節税できるような形で運営されています。

 

下の写真がここで取り上げた「ホームインカム物件」です。

 

お洒落な3LDKで完全改装済み物件が63万NZドル

オークション物件◆その2

 

1960年代建設、土地610㎡、3LDKの完全改装済みの物件です。家の前後にデッキを造り、BBQパーティーができる広さです。土地も平坦で、後ろにある庭も充分利用できるサイズになっています。ペンキの色、家の周りの花壇も素敵で、ニュージーランド人が好む家です。

 

実はこちらの物件について、オークション前に、担当セールスマンとオークショナーの相談内容を聞くことができました。この家主はあまり欲がなく、価格の譲歩をする人で、万が一オークションで売れなくても、68万ドルで価格設定して再売りすると話していました。

 

この話から、家主が60万ドルの後半価格を期待していたことがわかります。しかし、担当のセールコンサルタントは、

 

「買い手がいないでしょう。オープンホームの訪問者数も伸び悩み、やっぱり、11月後半からのマーケティングは、無理では?」

 

「具体的に問い合わせをしてきた人がいないので、手を挙げてくれる見込みはありません」

 

などと、「今日は売れない」といった雰囲気のコメントを口にするのです。

 

ところが、いざ蓋を開けてみれば、オークションで2組の手が挙がりました。ただ、価格が伸びないため、オークショナーがオークションを止めて、62万ドルで手を挙げた買い手の方を別室に呼び、そこで価格交渉が開始されます。

 

二度も三度も買い手と家主の間を行き来する、オークショナーと担当者。そして待つこと20分以上。つい、オークショナーが戻り、63万NZドルのオファーが出たことを発表し、オンザマーケット! 売却価格に達したことを伝え、ほかに誰か買い手はいないか、再度オークションを始めます。

 

その結果、ほかの買い手は出なかったので、63万NZドルでSOLDとなりました。

 

 

本来なら、65万~68万NZドルで充分売れる家だと思いましたが、家主も、クリスマス前に売り切った方がゆっくりホリデイを過ごせると思ったのでしょうか。買い手も粘った甲斐があり、お手ごろ価格で購入できたという成功例です。駆け込みオークション参加も悪くはないですね。

 

下の写真がSOLDになった家のキッチンとバスルームです。

さて、みなさんはお気づきになりましたか? 担当セールスコンサルタントは、「誰も買い手はいない」と予測しましたが、実際には2組が手を挙げています。掛け持ちをしている買い手は、それこそ当日など、ごく短期で見て判断します。そして、「価格が合えば買いたい」という人たちも、予想に反して来るのです。実際に購入したご夫婦も、数日前に見学に来た方でした。

 

数週間前より準備してオークションに参加したのではない、「短期決定型バイヤー」の事例です。

 

ニュージーランドでは、家もファッションのひとつなのでしょうか。オークションの日にたまたま家の前を通りかかり、「気に入った! 買えたら買ってみようか?」という、気軽な気持ちで立ち寄る人が多いのです。気に入らなければ賃貸に出してもいいし、少し住んで、再売りしてもいいし・・・と、流動的です。

 

今年もニュージーランド不動産について、現地ならではの興味深い情報をお伝えしていきたいと思います。

連載償却メリットでも注目!「ニュージーランド不動産」の最新事情

Goo Property NZ Ltd. 代表取締役社長

1982年、大阪女学院短期大学英語科卒業。カリフォルニア大学デイビス校留学。帰国後、旅行会社のツアーコンダクターに従事。1987年、ニュージーランドツアーの添乗を機に、移住希望を持つ。

1995年1月の阪神・淡路大震災を経験し、1996年に移住を実現。 自己の居住用物件さえあれば、落ち着いて生活ができると感じ、ワンルームマンション購入を実行。その経験を生かし、不動産業界に参入。当時インターネット環境が整いつつある中、日本語ウェブサイトを開設し、留学・観光・不動産投資についてのコンサルティングを始める。

現在、ニュージーランドの大手不動産売買仲介会社であるHarcourts New Lynn(ハーコウツ・ニューリン)支店にてセールスコンサルタントとして活動しながら、日本人のための投資コンサルタント会社Goo Property NZの代表としても活躍中。

著者紹介

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