改めて認識しておきたい「塩漬け不動産」のリスクとは?

前回は、自分の資産を「そのままにしておく」ことの危険性について説明しました。今回は、いわゆる「塩漬け不動産」を抱えるリスクについて見ていきます。

税金、修繕費・・・塩漬け不動産は資産を減らす原因に

現状維持がリスクになる資産の代表例は、何といっても不動産です。不動産は保有しているだけでコストがかかります。利用していようがいまいが、毎年、固定資産税、都市計画税などという税金がかかるのです。

 

しかも当然ですが、保有している時だけでなく相続が発生した際にも多額の税金が必要になってきます。今回の税制改正のように、相続税が上がればそのダメージは大きくなります。

 

また、アパートなど収益物件を保有している場合にもリスクがあります。建物は経年で劣化しますから、定期的な修繕やメンテナンスが必要になります。しかしきちんとお金をかけて手入れをしたからといって、賃料が高く取れるわけではないのです。

 

築年数に伴う賃料下落はどんな物件にも生じる問題です。古い物件を保有している場合、収入は減り続けるのに、メンテナンスなどで支出が増える事態も少なくありません。それでも入居者がいればまだましですが、築年が古くなってくるとそれだけで敬遠されてしまい、いくら募集をかけても入居者を確保できない状況もあり得ます。

 

最近ではインターネットで物件を探す人が増えており、築年数が10年を超えると、それだけで物件すら見てもらえなくなるのです。入居者が減っても管理の手間や費用が減るわけではありませんから、ここでも支出だけがかさみます。

資産の大半が不動産である場合は早い時期からの対処を

それでも、とにかく入居者を確保しようと賃料を下げると、今度は属性の低い入居者が入ってくる可能性が高くなり、家賃滞納や入居者・近隣とのトラブルを招くこともあります。しかも賃料の安さだけで賃貸住宅を選ぶ人は住宅の使い方が荒いことがあり、退居後の原状回復に費用がかかるケースが少なくありません。

 

賃料を下げて入居者を確保した結果、属性の低い入居者が増え、かえって出費がかさむという負のスパイラルになる危険があります。

 

また、不動産は相続にあたって分割しにくいものです。貸していたり事業用に使っていたりする場合には、売って分割するわけにいきませんし、共有資産にすると、のちのトラブルにつながる可能性があります。資産の大半が不動産である場合には、早い時期からの対処が必要です。

本連載は、2015年1月23日刊行の書籍『大増税時代に資産を守る富裕層の不動産活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

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連載確実に資産を守る「富裕層のための不動産活用術」

株式会社みらい経営 代表取締役

昭和47年浜松市生まれ。名古屋大学卒業後東海銀行(現・三菱東京UFJ銀行)に入行。法人融資担当から大手企業での上場準備経験を経て、平成15年財務支援コンサルタントとして株式会社みらい経営を創業。資金調達、事業再生、資産形成支援、承継支援、不動産流動化支援と事業を順調に拡大。
平成16年には不動産賃貸・管理業務の株式会社アットイン設立に参加、経営に携わり平成26年にグループ化。経営・財務コンサルティングから動産・不動産活用・管理までワンストップで対応できる総合力を強みに、現在グループ5社を率いている。

著者紹介

大増税時代に資産を守る 富裕層の不動産活用術

大増税時代に資産を守る 富裕層の不動産活用術

磯部 悟

幻冬舎メディアコンサルティング

日本の富裕層のほとんどは土地を所有している地主です。先祖から受け継いだ土地を保有し、それを活用することで資産を守ってきました。ところが土地の値下がりや固定資産税の上昇、そして相続税により多くの富裕層が危機に立た…

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