フィリピンの金融・経済界を掌握する「財閥」事情

新しい形の会員制コミュニティ「GATE of ASSETS財団」が注目を集めている。本稿では、この財団の会員のみがリーチできる「投資と保全」の最新情報について、ハロハロアライアンス・ディレクターで「GATE of ASSETS財団」の常任理事である鈴木廣政氏を中心に、現地情報に精通した方たちに紹介していただく。今回は、フィリピンの金融・経済界を掌握する「財閥」事情を取り上げる。

フィリピン経済の大半を牛耳る「財閥」の影響力

この連載のなかでも何度か触れてきたように、フィリピンでは財閥が絶大な力を持っており、経済活動を牽引しています。いや、その強大な権力を率直に表現するなら、フィリピン経済、社会を「支配している」と評しても過言ではないでしょう。

 

フィリピンにおいて、我々日本人を含めた外国人がビジネスや社会活動を展開していくには、財閥とのパートナーシップやコラボレーションが不可欠です。そこで今回は、フィリピンの財閥事情について、その概況を紹介したいと思います。

 

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フィリピンの国勢は現在、成長の一途を辿っており、その動向を評して“アジアの優等生”といわれるほど、存在感を高めています。2014年には人口が1億人を突破しましたが、それを支えているのは高い出生率です。人口動態をピラミットで示すと、きれいな富士山型になります。

 

若年層を中心にして、労働人口は今後も増える一方であり、人口ボーナス(総人口に占める労働人口の割合が増加し、経済成長が促進されること)のピークは2045年まで継続されるという分析もあるほど。将来的には、ASEAN屈指の経済大国へと変貌するであろうことが予測されているのです。

 

そうした背景もあって、フィリピンには近年、さまざまな外資系企業が進出し、ビジネスや投資を精力的に展開するようになっています。また、海外の投資家や資産家もフィリピンに熱い視線を注ぎ、経済や社会の動向を見守りつつ、盛んに投資などをおこなっています。そこで改めて理解を深める必要が出てきたが、フィリピンにおける財閥の存在です。

 

経済産業省が発表した資料によれば、フィリピンの企業数は(2001年と少し古い数字ですが)およそ74万社ほど。その90%以上は従業員数9人以下の零細企業です。従業員数200人以上、もしくは土地を除く総資産額1億ペソ以上の大規模事業者は3000社程度(全体のおよそ0.4%)となっています。要は、ごく一部の企業がフィリピン経済の大半を牛耳っている、というわけです。そこで絶対的な力を持っているのが、フィリピンの巨大財閥といえます。

フィリピンでの事業展開では、財閥との関係構築が鍵に

フィリピンの財閥は、大きく2つの勢力に分類されます。

 

まずスペイン系財閥は、フィリピンがスペインの植民地だった時代にまで起源をさかのぼることができ、古くは大地主だった存在です。所有していた土地・農地やそこで働く人々を土台に不動産開発を進めて、成長していきました。その筆頭格ともいうべき存在が、現在は一大コングロマリットを形成しているアヤラ財閥(アヤラグループ)です。ちなみにアヤラグループは、数々の高層ビルが建ち並び、世界的な企業が集積している首都マニラ南東部のマカティ地区(「フィリピンのウォール街」とも呼ばれています)の開発を中心的に手がけたことでもよく知られています。

 

もうひとつの勢力が中華系財閥です。20世紀に入ってからフィリピンに移民してきた華僑たちが、底辺の階層から苦労の末に立身出世を果たし、大規模なビジネスを展開するまでに至りました。スペイン系財閥が不動産を主軸に成長していったのに対し、中華系財閥は主に小売業の領域で成功を収めながら、次第にその他の領域にも進出していったのが特徴といえるでしょう。

 

やはりスペイン系財閥と同様に、現在はコングロマリット化して幅広くビジネスを展開しています。なお、中華系には、JGサミットグループを展開するゴコンウェイ財閥、SMグループを展開するのシー財閥、サンミゲルグループを展開するのコファンコ財閥、ユーチェンコグループを展開するユーチェンコ財閥、LTグループを展開するルシオ・タン財閥、ロペスグループを展開するロペス財閥など、複数の財閥が存在します。

 

フィリピンで何かしらの事業を展開するにあたっては、上述したような財閥との関係構築が非常に重要になります。事実、世界に名だたる外資系企業の多くが、フィリピンでビジネスを展開するに際して財閥系企業とのパートナーシップやコラボレーションを結び、現地でのビジネスを展開しているのです。翻って、フィリピンで成功したければ、まずは財閥の関係者と接点を持ち、良好な関係を築いていくことが必須条件といえるでしょう。

 

とはいえ、財閥とコネクションを持つのは、そう簡単なことではありません。世界的な大企業であっても、単にビジネス的なWin-Win関係を模索するだけでなく、社会活動の支援や投資プロジェクトへの参画などに積極的に取り組み、時間をかけて財閥との信頼関係を構築しています。フィリピンの財閥はさまざまな利権を握っていますが、“ファミリー”の意識が強い財閥の関係者は、パートナーを厳選する意識も強く、外部の人間にはなかなか情報などを提供してくれません。一個人や何の実績も持たない中小企業では、その壁をなかなか突破できないのです。

 

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GATE of ASSETS 財団には、そもそも幾人もの財閥関係者が関与しています。さらに、財団のフィリピンにおける経済貢献、社会貢献に関する取り組みが様々な財閥関係者にも評価されており、フィリピン財界の要人とのパイプも擁しています。GATE of ASSETS 財団を介することで、フィリピンでのビジネスや投資活動、社会貢献活動への参画が、格段に容易になるのは間違いないでしょう。

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ハロハロアライアンス/ディレクター
GATE of ASSETS 財団/ 常任理事
公益財団法人 国際人材育成機構/マニラ駐在員事務所開設準備室長 

1979年、愛知県生まれ。大原簿記専門学校卒業後、アパレル会社での勤務をへて、2000年、同業種で独立。同年自社ブランドを立ち上げ、卸、直営店舗を展開。その後、海外生産拠点を背景にOEM事業を開始。2005年にフィリピンに行き、1人のタクシードライバーに人生の生き方を考えさせられ、同地にて為替&アテンドビジネスをはじめ、もともとの事業を売却。その後、2007年にコンサル会社、2009年にPR会社を設立。2010年にフィリピンでオフショアのシステム会社を経営するO氏と出会い、同年Hallohallo incの立上げに従事する。

2014年にHallohallo Home incを立ち上げ、Hallohallo Assets、System、Travel、WebTV、Design、Builder、Exercise、Life、School、Maintenance、Architect、Salon、Clinic、Spaやストリートチルドレン復学プログラム等、多くの新規事業をアライアンス事業として立ち上げる。

著者紹介