「M&Aアドバイザー」に支払う報酬額の基準と目安

今回は、「M&Aアドバイザー」に支払う報酬額の基準と目安を見ていきましょう。※本連載では、島津会計税理士法人東京事務所長、事業承継コンサルティング株式会社代表取締役で、公認会計士/税理士として活躍する岸田康雄氏が、中小企業経営者のための「親族外」事業承継の進め方を説明します。

M&Aアドバイザーの報酬は「高く売れるほど高額」に

M&Aアドバイザー(又はM&A仲介業者)から提示された報酬がとても高い、どの程度の報酬額が一般的な水準なのか教えてほしいという質問を受けることがある。

 

M&Aアドバイザーの報酬は、大きく「着手金」「成功報酬」に大別される。投資銀行であれば、500万円~1,000万円の着手金を取るが、M&A仲介業者であれば、100万円~300万円であろう。着手金は、売り手の取引実行に対する真剣度を示す意味があり、着手金を支払った後は、M&Aアドバイザーには遠慮なく仕事を依頼することができるようになる。

 

これに対して、M&Aアドバイザーの成功報酬は、成果の大きさに応じて金額が変わるインセンティブ・システムになっている。すなわち、高く売れるほど成功報酬が高くなるという報酬体系である。これは、「レーマン方式」と呼ばれており、業界標準となっている。

 

[図表1]レーマン方式になる手数料体系(参考例)

 

[図表2]M&Aアドバイザリー報酬の種類

 

買い手・売り手の双方から成功報酬を取る「仲介業者」

参考までに、一般的なM&Aアドバイザーの報酬体系を掲載する。

 

事業引継ぎ支援センターなど公的機関の事業承継支援業務は、公的な立場からの支援業務ではなく、民間のM&A仲介業者の紹介となっている。それゆえ、M&A仲介業者は、以下の報酬体系で計算された成功報酬を、買い手と売り手の両方から取ることができる。

 

●着手金は100万円(税別)

●成功報酬は下記手数料体系が上限となる。ただし、原則として成功報酬の最低金額は1千万円である。

<M&A報酬>

上記の取引金額は、役員退職金を加算して算出される。

お支払いの時期は、最終合意後および資産移動完了後である。

 

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連載中小企業経営者のための「親族外」事業承継の進め方

島津会計税理士法人東京事務所長
事業承継コンサルティング株式会社代表取締役 公認会計士/税理士

一橋大学大学院商学研究科修了(会計学及び経営学修士)。 公認会計士、税理士、中小企業診断士、国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会検定会員)。日本公認会計士協会経営研究調査会「事業承継専門部会」委員。
中央青山監査法人(PricewaterhouseCoopers)にて会計監査及び財務デュー・ディリジェンス業務に従事。その後、メリルリンチ日本証券プリンシパル・インベストメント部門(不動産投資)、SMBC日興証券企業情報本部(中小企業オーナー向け事業承継コンサルティング業務)、みずほ証券グローバル投資銀行部門(M&Aアドバイザリー業務)に在籍し、中小企業オーナーの相続対策から上場企業のM&Aまで、100件を超える事業承継と組織再編のアドバイスを行った。

WEBサイト https://jigyohikitsugi.com/

著者紹介

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