前回は、不動産投資と太陽光発電投資の利回りを中心に比較をしました。今回は、不動産投資よりも太陽光発電投資が優位といえる2つのポイントを見ていきます。

固定価格買取制度により収益の安定確保が可能

太陽光発電投資とワンルームマンション投資を比べると、2つの大きな違いに気付かされます。

 

一つは、収益の安定感です。ワンルームマンション投資の場合、入居者を確保できるか、家賃水準を維持できるか、2つの不透明要素があります。事業収支をはじき出すうえでは、入居率にも家賃水準にも一定のリスクを見込んで計算せざるを得ません。それは、不確実な数字なのです。

 

しかし太陽光発電投資であれば、家賃水準は固定価格買取制度として保証されています。確実な数字なのです。入居率はいわば発電効率です。事業収支の計算上は、毎年1%ずつ減少するという一定のリスクを見込んだ算出法を採用しています。その点ではワンルームマンション投資と変わりないかもしれませんが、1%という見通しが狂って、それが実際には10%にも20%にもなってしまうということは、まず起こり得ません。

 

起こり得るとすれば、それはもはや太陽電池パネル、もしくは、パワーコンディショナーの不具合です。それらの不具合によって出力低下が起きているのであれば、出力保証の対象です。発電効率を正常値にまで引き上げる修理・交換が、無償または有償で行われるはずです。不透明要素はあるにしても、そこは確実に保証・保険の仕組みでカバーされるのです。

20年後の出口戦略を描ける太陽光発電投資

もう一つは、事業期間として想定する20年後の姿です。ワンルームマンション投資の場合、常に出口戦略を描けるかという問題が生じます。それは、マンションの住戸という空間の提供する価値がいつまで持続するのかという点が問われるからです。

 

空間の提供する価値とは、人が生活するスペースと生活に必要な機能の提供です。スペースは建物の躯体が、生活に必要な機能は設備が提供します。ところが、人口減少の時代にあって生活するスペースは相対的に余り始めています。時間の経過とともに陳腐化する設備は入居者を満足させられません。ワンルームマンションが時間経過の中で急速に価値を失うのは、こうした理由からです。

 

翻って太陽光発電投資はどうでしょうか。太陽光発電システムが提供する価値は電気というエネルギーです。20年後、予想もできないようなエネルギー革命が起きるならともかく、普通に考えれば、電気というエネルギーはその時点でもなお、生活や産業に不可欠な存在ではないでしょうか。

 

発電効率は多少落ちるにしても、発電できているのであれば、そのシステムは価値を失ってしまうことはないと考えられます。それはつまり、20年後に出口戦略を描けないような事態は考えられないということです。太陽光発電システムは20年後もなお、太陽光という再生可能エネルギーを活用した発電所として、社会的価値を持ち続けるに違いありません。

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    本連載は、2015年10月28日刊行の書籍『「マンション経営」よりラクで、確実に儲かる!太陽光発電投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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    松田 貴道

    幻冬舎メディアコンサルティング

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