予想される3世代6回の相続…地元名士を待ち受ける困難とは?

今回は、地元の名士が「名士」でいられなくなる、相続にまつわる困難を見ていきます。※本連載は、株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役、アレースグループ代表で、一般社団法人相続終活専門士協会代表理事を務める江幡吉昭氏の著書、『500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続』(アスコム)の中から一部を抜粋し、地主、都市農家など広い土地を引き継ぐ人のために、「得する相続」の鉄則を紹介します。

「地元の名士」の立場を維持することは難しい

<この連載でお話しすること>

1.資産が10億円あっても、3代に渡って相続が続くと10分の1程度に減りかねない。

2.配偶者がいる一次相続に比べて、配偶者がいない二次相続での相続税は重くなる。

3.日本の相続税は世界的に見ても重く、今後さらに重くなる可能性がある。

 

多くの不動産を所有し、地元の名士として周囲の尊敬を集めてきたのが地主や都市農家のみなさんです。しかし、これからもずっと「名士」の立場を維持できるかというと、微妙な時期に差し掛かっていると思います。

 

将来への不安から、農業をあきらめたAさん

首都圏の近郊で10代続く農家の長男であるAさんはいま40歳で、奥さんと小学生のお子さんが2人いらっしゃいます。

 

Aさん一族には数百坪の農地があり、そのほとんどを90代の祖父が所有。自ら耕作する面積は少なくなりましたが、いまだにしっかり目を光らせています。60代になるAさんの両親も、Aさんの祖父が所有する農地の多くを任され、農業に携わっています。

 

祖父母、両親、Aさんの家族は同じ敷地内にそれぞれ家を建てて暮らしており、普段は仲よく行き来しているそうです。

 

「でも、この農地をいまのまま維持していけるとはとても思えません。私の子どもの代まで考えると、3世代6回の相続が予想されます。以前は、早いうちに手を打つべきだと考え、祖父にも提案したのですが、昔気質の人で『余計なことはするな』とまったく通じませんでした」

 

Aさんは以前、一族の農地を使って果樹栽培に取り組み、地元自治体の品評会で入賞したり、農業関係の資格をいろいろ取得したり、大型農機の操作もできる実力派の農家でした。

 

しかし、いまは農業から離れて自分の人生設計を立て、地元の企業に勤めています。

 

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株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役
一般社団法人 相続終活専門士協会代表理事 

大学卒業後、住友生命保険に入社。その後、英スタンダードチャータード銀行にて最年少シニアマネージャーとして活躍。2009年、富裕層の資産運用・税務・財務管理を行うファミリーオフィスを開設。「金融に関してフェアで誠実な存在」として、中立的な立場から、富裕層の資産防衛を包括的に行う。

著者紹介

500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続

500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続

江幡 吉昭

アスコム

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