「保管に向かない気候」が悩ましいスリランカでのワイン投資

コレクション投資の最後の事例はワイン。世界的に人気の高いフランス産のボルドーワインなどは、ここ数年で価格が急騰しています。果たして、スリランカでもワイン投資は有効なのでしょうか。2回に分けてお送りします。

投資対象になるようなワインは一握り

ワインはギリシャ人にとってはエリート階級が飲むものだったが、ローマ人はそれを一般市民向けの飲み物にした。今日では、階級に縛られることもなく、安いボックスタイプのものから1万ドルするものまで幅広い種類のワインがある。

 

投資ポートフォリオの多様化の選択肢として、また平均以上の利益を生み出し、全体的なリスクプロフィールを下げられるものとして、ブドウ栽培産業はワインを喧伝してきた。ニューヨークにあるワインオークション会社であるZachys社によれば、一流のボルドーワインの価格がここ数年で25%~50%上がったという。

 

しかし、ほとんどのワインは投資に値しないということは念頭に入れておこう。フランスのボルドーの中でも最高のもの、そしてカリフォルニア産の数点のみが多くの利益をもたらすが、これらは値段も張るため、ワイン投資は大金持ちによる多角投資のひとつにならざるを得ない。

 

その他のワインは2、3年は保存したところで価値は上がるものではないので、将来の高額な利益を望むより飲んで堪能してしまった方がいいだろう。

ワイン投資でもスリランカの課題は保管の環境づくり

もし一流品の中でも最高のものを購入できたとしても、きちんと整備されたワインセラーが必要になるだろう。なぜなら最適の味まで熟し、売却するのに適したタイミングまでどのくらいかかるかはワインセラー次第だからだ。

 

良い保存状態でなければ、ワインは質が悪くなり飲むに耐えなくなるので売ることも出来ない。気温が低すぎると細かく結晶が出来てしまい(一般的な冷蔵庫はほとんどのワインにとっては冷たすぎる)、気温が高すぎると、ワインの熟成が早く進み過ぎてしまう。ワインのとっては13℃が適温であり、20℃を超えるとワインは「加熱」され、香りや風味が味気なくなってしまう。

 

ワインは低気温で低湿度が保たれた暗室に保管される必要がある。温和な気候であれば、クロゼットや地下室でも問題ないのだが、スリランカで保管する場合はそう単純ではない。

 

スリランカの気温と湿度は推奨された気候条件を大幅に超えている。紫外線も品質を悪くし、時期尚早にワインを熟成させてしまう。スリランカでは、ワインクーラーは必須であり、多くの量を保管するのであれば高額なものが必要となるだろう。投資をする上では、これらのコストは絶対に外すことが出来ない前提条件である。


最終回は、ワインに投資する際に気にかけておくべき項目をご紹介します。

この連載は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2015年10月に掲載した記事「Collectibles As Investment Assets」を、翻訳・編集したものです。

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連載利益だけではない喜びを――スリランカの「コレクション投資」

『ECHELON(エシュロン)』は、スリランカの三大ビジネス誌のひとつ。著名な経営者・ビジネスパーソンのインタビュー記事から、同国の金融・経済・投資・不動産などの最新事情、ラグジュアリーなアイテムやライフスタイル等の記事を幅広く掲載。経営者層やハイクラスなビジネスパーソンなど、同国の物的・知的富裕層を多数読者に抱える。(写真はチェアマンのChanna De Silva氏)

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