作品の保存環境づくりがアート投資を支える

アート投資の絶好の機会を迎えているスリランカですが、気候面の問題があり、作品の価値が下がらないよう、「良い状態」で保管できる環境づくりが課題になっています。

求められる「アートシーン」の環境整備

スリランカの現代アートのコレクターであるAmerasingheさんは、購入した作品をロンドンにもっていき、そこで専門家にフレーミングを依頼する。「彼らは本当に注意深く作品を扱います。丁寧にシミや傷を取り除き、その他の作業も丁重に行います。そして最終的には驚くほど作品の見栄えが良くなるフレーミングを提案してくれます」と彼女は話す。

 

更に、Amerasingheさんは、ロンドンでのフレーミング作業を目にしたことで、作品の価値が更に増したように感じたと付け加えた。「この作品がいくらなのかは関係ありません。ロンドンでのフレーミング作業は、この作品には文化的に価値があるという理解と審美眼の表れだと感じます」

 

スリランカでは権威あるアートシーンはまだ見受けられない。そういう環境づくりが、投資家たちがアートに手をだすか否かに影響を及ぼす。スリランカではたくさんのアーティストがギャラリーに所属していないため、投資家とアーティストを結び付けること、また、信頼関係を築くことが時に困難なのだ。

 

スリランカのアートコレクターは、この未熟な市場に伴うこれらの困難と向き合わなければいけない。しかしAmerasingheさんは、スリランカの現代アートへの投資に関心がある人やアートコレクターにとって、今は好機だと考えている。

 

「今はまさに絶好の機会だと思います」と彼女は話す。「何人かのアーティストはここスリランカでも世界的にも知名度が上がり評価されるようになります。皆の興味をより惹き、活躍の場がより増えれば、当然作品の価値評価の上昇にも影響を及ぼすでしょう」

着実に向上しているスリランカのアートシーン

コレクターになるためには、ギャラリストと良い関係を築くことから始めるのが最適だろう。そして市場に目を光らせ常にリサーチをすることである。アート作品の値段はいくつかの要素に左右される。たとえば、コレクターたちがいくら払いたいと思っているか、ギャラリストがいくらで売りたいと思っているか、そして世界的な市場などだ。

 

アーティストの国内外の知名度や信頼できるギャラリーによるお墨付きがあるかどうかも価格に影響を及ぼす。今がアーティストのキャリアのどの段階にあるか、そのアーティストがどれだけ作品を作っているかも同じく重要だ。

 

アーティストとギャラリーの結びつきや発表の場など、スリランカのアートシーンは日々着実に向上している。そしてそこから多くの若いアーティストが世界に飛び出しているのだ。


次回は、コレクション投資最後の事例であるワイン投資についてご説明します。

この連載は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2015年10月に掲載した記事「Collectibles As Investment Assets」を、翻訳・編集したものです。

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『ECHELON(エシュロン)』は、スリランカの三大ビジネス誌のひとつ。著名な経営者・ビジネスパーソンのインタビュー記事から、同国の金融・経済・投資・不動産などの最新事情、ラグジュアリーなアイテムやライフスタイル等の記事を幅広く掲載。経営者層やハイクラスなビジネスパーソンなど、同国の物的・知的富裕層を多数読者に抱える。(写真はチェアマンのChanna De Silva氏)

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