今回は、乗船の前後に宿泊するホテルの準備や、そこに向かうまでの交通機関のチケット手配の重要性を説明します。※本連載は、外国客船「オーシャニアクルーズ」の乗船コーディネーターである喜多川リュウ氏の著書、『極上のクルーズ手帖』(クルーズトラベラーカンパニー)の中から一部を抜粋し、クルーズ旅行の予約から、下船までの基礎知識を紹介します。

「航空券手配」は乗船の6〜3カ月前までに行っておく

基本的には、船旅予約と同時進行で行なうのがいいが、船旅の早期予約のタイミングでは、航空運賃がまだ正式に発表されていないこともある。航空券手配については乗船の6〜3カ月前までに行なうのがベストだろう。

 

船旅を申し込んだ旅行会社、または格安航空券専門店などで予約ができる。最近は航空会社で出している「早割」も浸透してきた。

 

航空券手配時に最も注意すべきは、乗船時間に余裕をもったスケジュールでフライトを選ぶこと。到着後に空港から港にあたふたと直行するのではなく、乗船前日には港近辺に到着し、ホテルに宿泊するようなスケジュールがいい。ぎりぎりのスケジュールだと、航空機の遅延や交通渋滞に巻き込まれ、乗船できなくなってしまうこともある。

 

航路によっては出航地で最初の1泊を取るものもある。つまり、初日は出航せずに翌日の夕方までその港に停泊しているのだ。これだと、日本から乗船地の空港に到着したその足でそのまま客船にチェックインできるので、体が楽なだけでなく、初日のホテル代や余分な交通費を使わずに済むという大きなメリットがある。

 

ホテルと港の間の送迎については、船会社が出しているパッケージプランを利用することもできる。空港への出迎え、ホテル宿泊手配、乗船日の港への送迎がセット(有料)になっている。乗船前の手配を「プリクルーズ」、最終下船後の手配を「ポストクルーズ」と言う。

記念日の際は「特別レストランの事前予約」の検討を

乗船初日は何かとあわただしいものだ。円滑なクルーズライフのために、事前手配を済ませられるものは済ませておくにこしたことはない。内容のわからないものは遠慮なく船会社や旅行会社に問い合わせよう。

 

①エクスカーションの事前申し込み

船会社によっては乗船前にエクスカーション(寄港地観光)の予約を受け付けている。通常、エクスカーションには最少催行人員と定員上限がある。

 

絶対に参加したいツアーは事前の申し込みをおすすめするが、日本人にありがちなのは、すべての寄港地でツアーを申し込んでしまうこと。船旅のゆったり感を満喫するためには、特別に行きたいツアーがないときには無理に申し込まずに、現地で対応するようにするといい。予定にしばられない自由散策のほうが意外な発見があっておもしろいこともある。

 

②特別レストランの事前予約

メインダイニングやブッフェレストランに続く第3のディナーの選択肢として、イタリア料理やステーキハウスなどの特別レストランがある。航海中に結婚記念日や誕生日を迎えるカップルの特別なディナーに利用するといい。

 

通常、特別レストランは有料のことが多いが、オーシャニアクルーズでは、2〜4カ所ある特別レストランがすべて無料で利用できる。クリスタルクルーズでは人気の日本人シェフNOBUこと松久信幸氏が監修する和食レストラン「シルクロード&寿司バー」がある。

 

③ドリンクパッケージの申し込み

ディナー時のワイン、ビールなどのアルコールが乗船料金に含まれている船会社と含まれていない船会社とがある。後者の場合、あらかじめ料理に合わせた日替わりワインとミネラルウォーターがセットになったプランや飲み放題プランなど、いくつかのプランが用意されている。

 

カジュアルクラスの場合には、ソフトドリンクやミネラルウォーターも有料の場合があり、子ども向けにソフトドリンクの飲み放題プランもある。たいていは乗船後の申し込みも可能だ。

極上のクルーズ手帖

極上のクルーズ手帖

喜多川 リュウ

クルーズトラベラーカンパニー

クルーズの裏ワザを知り尽くした著者、喜多川リュウ氏によるクルーズ取り扱い説明書。 予約できる全50ブランド最新データも掲載。読むだけでクルーズの基礎知識から小ネタまで身につく一冊です。

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