前回は、不動産投資におけるリスクについて説明しました。今回は、不動産投資においてパートナーとなる不動産会社の選び方などを見ていきましょう。

「押し付け提案」をする不動産会社は避ける

医師のなかにはすでに不動産を所有しているという人も多いかもしれません。では、その不動産の購入を決めたときの〝決め手〞となったのは何だったか覚えていますか? あるいはこれから不動産を購入するとしたら、どんなことを基準に不動産を選びますか?

 

価格は当然大切ですね。それ以外では間取り? 見た目? 周辺環境? もちろんそれらも大切です。でも最終的には、不動産業者の熱意に負けて、とか〝何となく〞で決めているのではないでしょうか?

 

しかし、押し付け提案をする不動産投資会社は、診察をしないで手術をする病院のようなものです。まずはしっかり診察(ヒアリング)を受けて治療(提案)方針を聞いてみることです。

 

所有不動産の状況は自分できっちり把握しておく

一言で不動産投資といっても、その選択肢はとてもたくさんあります。たとえば、誰かが暮らすための住居用不動産なのか、事務所や店舗などの商業用なのか、さらにその中でも新築か中古か、マンションなら区分所有か一棟買いか。それぞれの目的に合った〝良い物件〞がありますから判断基準もなかなか難しいところです。

 

特に、事務所や店舗用ともなれば駅前や幹線道路沿いなどの物件になってしまいがちです。そうなると、商売のプロではない医師にはなかなか価値の判断が難しい不動産といえるでしょう。

 

そこで、不動産投資のなかでも最も初歩的で、多忙な医師でも比較的やりやすいといえるのが、自分で住みたいと感じるような魅力的なマンションの一室を購入し、それをそのまま賃貸にするというケース。これなら自分の皮膚感覚と近いこともあり、価格的にも比較的手を出しやすいといえます。

 

実際に、私が相談に乗っている医師の多くも、マンションを区分所有しています。ただ、本業が忙しいぶん、不動産業者などに任せっきりにしているケースも多く、残念ながらなかなか利益に結びついていないのが現状のようです。

 

私のところに相談にいらっしゃった医師が所有する不動産で、たとえばローンの支払い額などを精査すれば、借り換えをするだけでも適正な利益が見込めるケースも少なくありません。

 

医師といえば他に類をみないほど多忙な職業ですから、なかなか積極的に不動産の運用に関わるのは難しいのも理解できます。しかし、だからといって、購入した業者に任せっきりにしてはいけません。所有する不動産にはきちんと目を配りつつ、将来的な目的や使い方などとあわせて、常に不動産資産を更新しておくことが大切です。

 

 

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    本連載は、2013年8月25日刊行の書籍『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

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    大山 一也

    幻冬舎メディアコンサルティング

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