前回は、医療・介護従事者が再確認したい「良い病院」の定義について取り上げました。今回は、「学び・刺激になる出会い」を探す方法を紹介します。

出会いの有無と「自分の才能・能力」は関係ない

この人から学べることがあると思えたり、この場所には自分の刺激になる人がたくさんいるというような「出会い」はどうすれば生まれるのか。自分自身がすごく何か人に自慢できるようなものを持っていないと、そういう出会いはないのかというとそうではないのです。

 

H先生からリハビリの本質を説かれた私は「自分はこの道に進もう」とリハビリテーションマインドを持った高齢者医療の実現を目指すことになりました。それから数年後のI先生との出会いも衝撃的だったのです。

 

I先生は脳外科出身、脳出血や脳腫瘍などの患者さんの手術に成功したとしても、その後寝たきりになるケースが多い現実を受け止め、ただ命を救うだけでなく、その人の人生や生活をしっかり見据えた医療を実現したいとリハビリテーションの専門医に転身されました。当時、私は「患者さんをリハビリで元気にして家に帰すんだ!」と意気軒高(いきけんこう)だったこともあり、初めてお会いした日に意気投合したのです。

 

I先生の病院の医療体制もとてもすばらしく、一つの病棟に医師や看護師をはじめ理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士などのリハビリに関わる全職種がいるスタイル。私たちも病棟チーム制はいち早く取り入れていましたがリハビリテーションに特化したバージョンをすでに実現されていたのです。

内に秘めていた「熱い想い」を表に出してみる

よく考えてみると、私にはいつも目の前の兄貴分の先生たちが現れ、その先生たちとの出会いがあって切磋琢磨できたのだと思います。きっと私が「あの先生に追いつき、追い越せ」なんて生意気なことを言っていたからだと思います。

 

自分なんか恐れ多くて、生意気なことを言えない・・・。もしかするとそう思って、熱い想いは内に秘めている人が多いかもしれません。しかし少しその気持ちを表に出してみてほしい。

 

医療・介護に携わる人は少なくとも「もっと良くしたい」と根本は同じ気持ちを持った同志です。その気持ちに触発され人が集まり、きっとあなたにとってプラスとなる新しい出会いがあるはずです。

医療・介護に携わる君たちへ

医療・介護に携わる君たちへ

斉藤 正身

幻冬舎メディアコンサルティング

悩める医療・介護従事者たちへ、スタッフ900人超を抱える医療・社会福祉法人の理事長が送る「心のモヤモヤ」を吹き飛ばすメッセージ! 日々、頑張っているつもりだけどなぜか満たされない、このままでいいのかと不安になる…

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