相続財産の具体的な「評価方法」とは?

前回は、相続財産から差し引くことができる対象について説明しました。今回は、相続財産とは具体的にどういった基準で評価されるのか見ていきます。

財産評価基本通達に従って「時価」を公平に評価

相続財産の評価は、亡くなった日の時価(実際の取引価格)による評価が原則で、財産の種類ごとに評価方法が定められています。

 

時価とは、課税時期においてそれぞれの財産の現況に応じ、不特定多数の当事者間で自由な取引が行われる場合に通常成立すると認められる価額をいいます。

 

しかし、時価といっても、その算定は簡単ではありません。そこで、様々な財産を公平に評価するため、国税庁では財産評価基本通達によって、財産の種類ごとに具体的な評価方法を定め、これに従って評価します。

預貯金は「残高」が評価額になる

被相続人がそれまでに貯めてきた預貯金は、残高がそのまま財産評価となります。評価は相続開始当日のものです。普通預金や通常貯金は、相続開始日の残高がそのまま評価額になりますが、定期預金や定期郵便貯金など貯蓄性の高いものは、預入額に課税時期現在までの分を算出した利子を加えなければなりません。ただし、源泉税は差し引きます。

 

また、年金のうち、年金保険は相続税の課税財産として計上します。厚生年金などの公的年金制度から支給される遺族年金には課税されません。

生命保険金の権利の価額は「解約返戻金」で評価する

被相続人が保険料を負担していて、相続時点で保険に相当する事故が発生していない生命保険契約については、契約者や権利を相続した人に所得税や贈与税が課税されます。

 

相続開始時にまだ保険事故が発生していない生命保険契約に関する権利の価額は、相続開始時にその契約を解約する場合に支払われることとなる解約返戻金の額によって評価します。

 

なお、解約返戻金のほかに支払われることとなる前納保険料、剰余金の分配額などがある場合には、これらの金額を加算し、さらに、解約返戻金の額につき源泉徴収されるべき所得税の額に相当する金額がある場合には、その金額を差し引いた額により、生命保険契約に関する権利の価額を評価することとなります。

 

本連載は、2012年2月28日刊行の書籍『図解でわかる相続税を減らす生前の不動産対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

連載相続税を減らす生前の「不動産対策」基礎講座

公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士 

相続コーディネーターの創始者として1万3000件以上の相続相談に対処。 感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続"を提案し、 家族の絆が深まる「夢相続」の実現をサポートしている。 株式会社PHP研究所勤務後、昭和62年不動産会社設立、相続コーディネート業務を開始。 平成12年NPO法人設立、内閣府認証を取得。 平成13年に相続コーディネートを業務とする法人を設立、 平成15年に東京都中央区八重洲に移転し、平成20年に社名を株式会社夢相続に変更。

著者紹介

図解でわかる 相続税を減らす生前の不動産対策

図解でわかる 相続税を減らす生前の不動産対策

曽根 恵子著 税理士法人チェスター監修

幻冬舎メディアコンサルティング

相続税の対象となる財産の5割以上が不動産です。誰も住まない土地を引き継ぎ、多額の相続税の支払いに頭を悩ますケースなど、不動産には多くの問題がある一方で、評価の仕方、活用の仕方次第で大きく節税でき、収益を生み出す…

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