今回は、移動平均線とMACDを活用したドル/円チャートの検証方法を見ていきます。※本連載は、バーニャマーケットフォーカスト代表で、外国為替ストラテジストとして活躍する、水上紀行氏の著書、『FX戦略投資 実践編』(扶桑社)の中から一部を抜粋し、FXの値動き分析の基本や、自動売買について解説します。

移動平均線は「長期線」と「短期線」のクロスで判定

テクニカル指標とチャートの足種の選択によってトレンド転換がどのように機能するのか、通貨ペアごとに見ていきましょう。

 

外為オンラインがテクニカル指標として移動平均線とMACDを選んだのは、シンプルなテクニカル指標であり、有効性が高いからです。すでにFXの経験がある人なら、お馴染みのテクニカル指標なので選びやすいでしょう。

 

また、実際のトレンド転換は、移動平均線の場合には長期線と短期線のクロス、MACDの場合には、MACDとシグナルのクロスで判定します。MACDではゼロラインよりも上か、下かによってトレンドを判断する方法もありますが、それは考慮していません。実際には、2本の線のクロスが形成され、次のローソク足が描かれた時点で転換します。

ときおりトレンド変換がうまくいっているかをチェック

ドル/円チャートで検証してみると、移動平均線では日足、週足の場合に比較的トレンド転換と2本の線のクロスが一致しているように見えます。一方でMACDでは、日足までは頻繁にクロスが起こり、トレンド転換のサインが出てしまっています。比較的機能するのは、[図表1][図表2]の週足、月足でしょうか。もちろん、相場の状況によって変わりますので、ほったらかしとはいえ、トレンド転換がうまくいっているか、ときおりチェックを。

 

[図表1]

画面の左部分のように明らかなトレンドが発生しているときには有効に機能しているが、値動きが横ばい
になると、MACD とシグナルのクロスが頻繁に発生し、損切りが多発する可能性がある
画面の左部分のように明らかなトレンドが発生しているときには有効に機能しているが、値動きが横ばい になると、MACD とシグナルのクロスが頻繁に発生し、損切りが多発する可能性がある

 

[図表2]

移動平均線の設定を日足に換算すると25 日線と75 日線になる。長期トレンドが発生した場合には大きな
利益を獲得することができる。急なトレンド転換の際には、転換サインが遅れることもあるので要注意
移動平均線の設定を日足に換算すると25 日線と75 日線になる。長期トレンドが発生した場合には大きな 利益を獲得することができる。急なトレンド転換の際には、転換サインが遅れることもあるので要注意

本連載は、水上紀行氏の著書『FX戦略投資 実践編』(扶桑社)から一部を抜粋したものです。掲載している情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。投資はご自分の判断で行ってください。本連載を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

FX戦略投資 実践編

FX戦略投資 実践編

水上 紀行

扶桑社

為替のプロが利益を出している値動き分析! 急落も急騰も原因は損切り。狙い目はジリ安、ジリ高相場だ! サイクル注文「トレンド機能」はテクニカルチャートのクロスで反転売買! だからサラリーマンでも任せて稼げる!

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