EUで勢力を伸ばす「ポピュリズム政党」・・・その理由とは?①

今回は、EUで「ポピュリズム政党」が勢力を伸ばしている理由を説明します。※本連載は、ロンドン在住の個人投資家として活躍する松崎美子氏の著書『ずっと稼げるロンドンFX(ファンダメンタルズ取引の実践テクニック)』(自由国民社)から一部を抜粋し、為替相場を動かす要素について、いま旬の「6つのテーマ」とともに見ていきましょう。

パンドラの箱を開けた「ギリシャ・ショック」

ブレグジットで一挙に表面化したEU崩壊のリスクですが、そのルーツはギリシャの債務危機であり、さらにそのルーツは2008年のリーマン・ショックまで遡ります。

 

リーマン・ショック後、債務危機に陥ったギリシャは、財政をEUからの支援金でまかなっています。ユーロ加盟国の国民はギリシャのために増税や年金受給額の減少、年金受給開始年齢の引き上げ、公的サービスの削減といった負担を強いられています。

 

この不満に対する受け皿として急速に勢力を拡大させたのが、ポピュリズム政党です。ユーロを採用していなければ通貨の切り下げでしのげたのに、それができないもどかしさ、他国のために超緊縮財政を強いられている理不尽さ――そうした声を「EU、ユーロ圏からの離脱」や「反緊縮財政」といった政策を掲げるポピュリズム政党は吸収してきました。

極右、極左・・・ポピュリズム政党の主張は様々

2017年3月のオランダ総選挙では極右の自由党が議席を増やし、フランス大統領選挙では同じく極右政党である国民戦線のルペン候補が善戦しました。

 

フランスやドイツは二大政党制の伝統が長い国ですが、そうした国ですらポピュリズム政党が一定の支持を集めています。それを考えれば、ギリシャでシリザが政権を獲得したことは不思議ではありませんし、その他の国々で政権をとるようなポピュリズム政党が登場しても驚きはありません。

 

ポピュリズム政党はユーロ圏各国で勢力を伸ばしており、波乱の渦を引き起こしかねません。主な国のポピュリズム政党は以下の図表のとおりです。括弧内に政治的立場を書き添えました。ここからもわかるようにポピュリズム政党とひと言でいっても、極右から極左までその主張はさまざまです。

 

[図表]ユーロ圏の主なポピュリズム政党

 

この話は次回に続きます。

本書はFX(外国為替証拠金取引)の概要および投資の参考情報の提供を目的にしたものです。本書の内容に関しては万全を期すよう注意を払いましたが、それを保証するものではありません。本書の情報を利用した結果生じたいかなる損害、損失についても、著者、出版社および本書制作の関係者は一切の責任を負いません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。

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個人投資家

スイス銀行東京支店でディーラーアシスタントとして入行する。その後、結婚のため渡英。バークレイズ銀行本店ディーリングルームに勤務し、日本人初のFXオプション・セールスとなる。1997年に米投資銀行メリルリンチ・ロンドン支店でFXオプション・セールスを務め、2000年に退職、数年後より個人投資家として為替と株式指数を取引。2007年春からブログ、2012年からセミナー、コラムを通じてロンドン/欧州直送の情報を発信中。2017年よりFX情報をYoutubeでも配信開始。著書:松崎美子のロンドンFX、ずっと稼げるロンドンFX(共に、自由国民社)

著者紹介

ずっと稼げるロンドンFX(ファンダメンタルズ取引の実践テクニック)

ずっと稼げるロンドンFX(ファンダメンタルズ取引の実践テクニック)

松崎 美子

自由国民社

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