ニュージーランドが直面する「賃貸物件の減少」の問題

ニュージーランドでは現在、需要が多いにも関わらず、賃貸物件の数がどんどん減少しているという問題が起きています。今回は、ニュージーランドが直面する「賃貸物件の減少」の問題の現状と原因を見ていきます。

賃貸物件の不足により、家賃が大幅上昇

Trade Me Propertyによると、過去1年以内に賃貸物件が半減し、さらに需要が供給を上回っているため、人々は住む場所を見つけるのがますます困難になる事が予測されています。オークランドでは、賃貸物件の数は去年の10月から35%も急落し、家賃は上昇しています。

 

Trade Me PropertyのトップであるNigel Jeffries氏によると、ニュージーランドの賃借人は厳しい競争に直面しています。

 

「このトレンドが続くなら、多数の賃借、特に夏にアパートを探している学生にとっては、事態は非常に厳しいものとなります。オークランドでの賃貸可能物件数は35%も下がったので、値段への影響も出始めています」

 

10月までの過去1年以内に、オークランドでの平均週間家賃は2.9%上昇し、1週間の家賃は525NZドルとなりました。

 

Jeffries氏は 「オークランドの家賃は2年の間、約500NZドルから530NZドルまで比較的一定に保たれていましたが、賃貸物件不足が続くなら、過去最高のレンタル料金となることも予想できるでしょう」と語ります。

 

クライストチャーチでは、去年の10月と比べると先月は賃貸物件量が59%も減少しました。平均家賃は1年間で1.3%下がり、この1週間で395NZドルとなりました。

Airbnbの流行、新たな税法も原因に?

Trade Meは、その物件の大量減少について具体的な理由を挙げませんでしたが、Airbnb等の短期ホリデースタイルレンタルが流行ったこと、新しい税法により投資物件を購買する大家が少なくなったことをが、レンタルストックの数を押し下げている理由として考えられています。

 

ニュージーランド物件投資家連盟(New Zealand Property Investors' Federation)の役員であるAndrew King氏は、賃貸物件数低下の原因について、Trade Meでの賃借物件広告の掲載の低下を反映しているのではないかと疑問を持っています。

 

新しいデータについて、King氏は「可能性は高く見えますね。Trade Meは、1年や2年前に値段を掲示しました」と語っています。

 

彼によると、まだ施行されていないものの、大家が本来不動産業者に支払う費用を賃借人に支払うことを禁止する計画があるため、それも広告が少なくなった理由の1つの可能性として考えられるとのことです。

 

しかし、そのプランはまだ施行されていません。となると、大家がTrade Meを使わなくなった事を意味するかも知れません。ただ、賃借人は変わらずその場所に住んでいます。

 

King氏は「人々は経費を節減する為に、土地に定着し引っ越しをしない可能性があります。ここ数年、賃貸物件の過密度は増してきています」とも付け加えました。

 

Trade Meによると、ウェリントンでの賃貸可能物件数は69%も急落しましたし、Jeffries氏は、このウェリントンでの低下が最も極端な例であるといい、このニュースはアパートを探している人に大きな不安を与えると言いました。

 

ですが、都市の平均週間家賃は月に450NZドルで、8ヶ月連続で変わりませんでした。学生が戻ってくる1月は一般的に最も忙しい1ヶ月であります。しかしJeffries氏の話によると、2018年1月は賃借人にとっては厳しい時期となると予測しています。

 

バーフット&トンプソンが先月発表したデータを見ると、大家が費用の上昇に直面しているために、家賃も上昇している事がわかりました。

 

14,500軒以上のオークランド賃貸物件を管理している賃貸管理ビジネスの社長をしているKim Barfoot氏によると、最新の四半期での家賃は、全市にわたって約5%も上昇し、中央郊外では6.2%も上昇しました。

 

10月末にBarfoot氏は、

 

「我々は今がメンテナンスを必要とすることの多い冬であること、また利上げに関する不安、消防課税とやがて始まるであろう地震委員会の課税の為の保険費用の上昇や、煙探知器と断熱に対するコストを考えると、家主が家賃を上昇させるのも理解できます」

 

「ただ多くの家主は、しばらく金利は一定のままである可能性が高いという予測で、安心感を得られるでしょう」

 

と語りました。

 

7月から9月の第三四半期の数字を紹介しましょう。オークランドでの平均週間家賃は、2016年同期間の520NZドルから4.7%も上昇し、542NZドルとなりました。

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Goo Property JP(TERRY’s WAY株式会社) 代表取締役社長

1992年、奈良県天理大学中退。1993年、個人輸入代理店を起業。ITシステム開発会社のジョイントベンチャー設立などを経て、2003年、グルメデリバリーシステム株式会社(現:Terry’s Way株式会社)を創業。自ら開発した富良野メロンパンの移動販売を手掛け、2004年よりフランチャイズ募集を開始(2007年、100加盟店を達成)。現在は、Terry’s Way株式会社 FOOD事業部として展開中。

2009年、富裕層向け国際会計サービス HENRY INVESTMENT SERVICES pte.ltdを元PWC国際会計士と共同設立(本社:シンガポール)。海外金融サービスや投資スキームのコンサルティングサービス、富裕層開発のマーケッターとして、顧問社数は現在200社を超える。2014年より、海外投資サービスの一環として海外不動産投資のリサーチを開始。2015年、ニュージーランド不動産投資コンサルティングサービスを開始し、GOO Property NZ LimitedをNZ不動産エージェントと共同設立。GOO Property ジャパン (Terry’s Way株式会社)と共に不動産投資コンサルティングサービスを行う。
WEBサイト http://gooproperty.com/

著者紹介

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