空室、金利変動——不動産投資における「リスク」とは?

投資にはメリットがある分、当然リスクやデメリットも存在します。今回は、不動産投資におけるデメリットを改めて整理してみます。

空室リスクには定期的なメンテナンスで対策を

たとえ一生懸命に働いて、たくさんの給与を稼いだとしても、その金額が多くなればなった分、税金も増えていきます。つまり、これからの時代は資産を築くためには投資することが必要不可欠といえるでしょう。とはいえ、投資となるとメリットもある分、リスク、つまりデメリットもあります。そこで、不動産投資において考えられる限りのデメリットについて見ていくことにしましょう。

 

まず最大のリスクは空室です。インカムゲインを目指す不動産投資においては、収入源は家賃です。入居者が決まらずに空室となった場合、その収入はゼロになるというわけです。対策としては、リフォームなどで物件自体の価値を高めたり、家賃を下げたりといったことが考えられます。

 

さらに、物件の老朽化問題があります。たとえば車を購入する時のことを考えてください。新車ならほとんど不具合などはありませんが、中古車を購入すると時に不具合に見舞われます。

 

不動産も同じで、新築であれば問題はありませんが、時間が経つに従って設備はどんどん古くなり、修繕やリフォームといったメンテナンスが必要になります。何か具体的な不具合が発生しなかったとしても、不動産は購入した瞬間からその価値が下がり続けるものです。

 

なるべく多くの人に長く住んでいただき、空室リスクを減らすためにも、定期的なメンテナンスで物件を常に最良の状態に維持し続けておくことが大切です。

変動金利による借入れでは景気回復がアダになる!?

不動産は、自己資金を抑えながら資金を借入れて投資を行います。つまり、多額のローンを組むわけですから、資金調達にあたって変動金利を選択した場合、景気が回復して金利が上昇した場合、トータルの返済額が増えるというリスクがあります。

 

これには、返済期間を短く設定したり、繰上げ返済をするなどの方法が有効です。現在、インフレを起こして景気回復を狙うアベノミクスにより、金利が上昇傾向にあります。金利が上昇すれば当然ローンの総支払額も増えますから注意が必要です。

 

このリスクを回避する方法として一定期間金利が固定される固定金利がありますが、固定金利にもデメリットはあります。

 

そのひとつが、固定金利は現状金利を下回っていなければならないということ。長期固定金利は変動金利に対して通常は2%程度上がります。つまり、固定金利で1億円を借入れている場合、金利次第では変動金利よりも年間200万円、返済期間が10年なら2000万円も多く払わなければならなくなります。

 

また、固定金利の場合は物件の売却や繰り上げ返済、借り換えなどで借入金を返済すると、返済時の固定金利より変動金利が低かった場合にペナルティが課せられます。

 

具体的には「差額分(契約金利−基準金利)×固定金利借入残年数」がペナルティとなり、一括で払う必要があります。不動産への融資に積極的な銀行ほど、このようなペナルティを設定しているため、ローン返済中に物件を売却するのが難しくなります。

 

不動産は流動性が低く、兼業しながら資産形成できるのがメリットのひとつ。ところがそれは逆にいえば将来的に売却して現金化したいと考えたときに、想定していた金額で売れないというリスクにもつながります。さらに、老朽化に加えて天災など、不動産の価値が大幅に下落してしまうリスクもあります。さらに細かいことをいえば、不動産投資では不動産を購入するときの諸費用も必要です。

 

たとえば、不動産購入価格に応じて不動産会社に仲介手数料を払います。不動産を売買契約書に貼り付ける収入印紙代が必要です。通常1万〜数万円ですが、億を越える物件は数十万円単位となることもあります。また、不動産評価額の2%の登録免許税、不動産評価額の4%の不動産取得税などが必要です。

 

資産形成を目指し、実現するための投資方法の中では、不動産投資は比較的リスクの少ないものです。ですから、あまりデメリットばかりに気を取られて消極的になる必要はありません。しかし、これらの細かい支出などもきちんと理解したうえで、投資の判断をすることが大切です。

本連載は、2013年8月25日刊行の書籍『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載医師にしかできない不動産投資術

株式会社トライブ  代表取締役社長

1979年生まれ。東京の不動産投資会社にて、土地売買からアパート、マンション、ビル建設までを幅広く手掛ける。自らが考える不動産価値と収益を最大化する不動産物件を実現するため、2010年に㈱トライブを共同で設立。翌2011年、同社代表取締役就任。これからの高齢化社会では、不動産と医療は密接に連携すべきという持論の下、高収益と高付加価値を同時に実現する独自の不動産物件を多数手掛ける。自ら沖縄の医療法人にも助力し、倒産しかけた医療施設の再建に乗り出し、再生させた。また、新たな医療法人の立ち上げにも参画し、地域医療の活性化に努めている。著書に『なぜ医者は不動産投資に向いているのか?』『資産10億円を実現する 医師のための収益物件活用術』(いずれも幻冬舎)がある。

株式会社トライブホールディングス:http://trivehd.co.jp/

著者紹介

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

なぜ医者は 不動産投資に向いているのか?

大山 一也

幻冬舎メディアコンサルティング

高齢化する日本社会で国庫支出の医療費は逼迫し、患者数は増加の一途。特に勤務医などは激務が続く。30代後半の勤務医の平均年収は2000万とも言われるが、税引き後の手取りは900万とも。さらに医療訴訟とは常に背中合わせ、つ…

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