相続税の算出時に「控除対象」となる費用等とは?

前回は、相続税の対象となる財産について説明しました。今回は逆に、相続財産から差し引くことができる対象について見ていきます。

葬儀費用は相続財産から差し引くことができるが・・・

住宅ローンや事業用ローンなど、金融機関からの借入金が残っていれば、被相続人の債務として相続財産の価額から差し引けます。

 

同様に、葬儀費用も差し引けます。葬儀費用とみなされるのは、お寺などへの支払い、葬儀社、タクシー会社などへの支払い、通夜、告別式に要した費用などです。香典返しの費用や法要に要した費用、墓地や墓碑などの購入費用は、葬儀費用として差し引くことはできませんので、注意してください。

 

このほかに、被相続人が納めなければならなかった国税、地方税などのうち、まだ納めていなかったものや、亡くなった後に支払った入院費用などは、未払い金として差し引くことが可能です。また、被相続人が賃貸経営をしていた場合、物件の敷金、保証金もいずれは返さなければならない預かり金なので、相続財産から差し引くことができます。

 

 

被相続人の所得税や消費税は債務として控除が可能

被相続人に所得がある場合は、相続開始日の翌日から4カ月以内に、所得税・消費税の申告をしなければなりません。たとえば、賃貸事業をしている場合は、毎年3月に前年分の確定申告をしますが、相続の場合は、その年の1月1日から亡くなった日までの収入につき準確定申告をすることになります。

 

亡くなる前の医療費は準確定申告で使用し、亡くなった後に払った医療費は相続の債務として差し引くようにしますが、同一生計親族なら相続人の確定申告でも使用できます。この申告で納めることとなった所得税・消費税は、本来は被相続人が納めるべきものです。債務として相続財産から差し引くことができます。

 

本連載は、2012年2月28日刊行の書籍『図解でわかる相続税を減らす生前の不動産対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載相続税を減らす生前の「不動産対策」基礎講座

公認不動産コンサルティングマスター 相続対策専門士 

相続コーディネーターの創始者として1万3000件以上の相続相談に対処。 感情面、経済面に配慮した“オーダーメード相続"を提案し、 家族の絆が深まる「夢相続」の実現をサポートしている。 株式会社PHP研究所勤務後、昭和62年不動産会社設立、相続コーディネート業務を開始。 平成12年NPO法人設立、内閣府認証を取得。 平成13年に相続コーディネートを業務とする法人を設立、 平成15年に東京都中央区八重洲に移転し、平成20年に社名を株式会社夢相続に変更。

著者紹介

図解でわかる 相続税を減らす生前の不動産対策

図解でわかる 相続税を減らす生前の不動産対策

曽根 恵子著 税理士法人チェスター監修

幻冬舎メディアコンサルティング

相続税の対象となる財産の5割以上が不動産です。誰も住まない土地を引き継ぎ、多額の相続税の支払いに頭を悩ますケースなど、不動産には多くの問題がある一方で、評価の仕方、活用の仕方次第で大きく節税でき、収益を生み出す…

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