投資物件の「損切売却」をリカバーするには?③

前回に引き続き、投資物件の「損切売却」をリカバーできるケースを見ていきましょう。今回は、不動産を民泊へと転用する手法などを紹介します。

民泊への転用は「管理組合」の合意を得られるかが鍵

前回の続きです。

 

④管理組合の合意がとれれば、民泊への転用可能

 

最近、ニュース等で取り上げられている「民泊」とは、インターネットのマッチングサービスを使って、空室を旅行客に貸し出して対価を得る不動産投資手法です。

 

対価を得て人を宿泊させることは、旅館業に該当するとして問題になっていますが、この数年のインバウンド需要で、外国人旅行客が増えていることから、国としても空室や空き家を民泊として使えるよう促進する動きがあります。

 

それが2013年に制定された「国家戦略特別区域法」です。これは国家戦略特別区内では様々な規制を緩めて、経済社会の発展を図る法律で、特区においては各自治体が民泊条例を取り決めて、届け出制で民泊が可能となっています。

 

つまり、民泊を行うには、特区民泊条例の届け出を行うか、旅館業の許可をとる必要があります。どちらも窓口は各自治体となります。

 

具体的には、2016年1月、東京.大田区の国家戦略特区条例が施行されて、民泊が解禁となりました。

 

今後、それ以外の区でも民泊条例を施行していく動きがありますが、区分マンションの場合、管理規約で民泊を禁止されていれば実施できません。というのも、マンション内の住民から管理組合や行政に対して、民泊に対する苦情や問い合わせの件数は増加しており、多くの住民は反対しているからです。

 

その多くは不動産オーナーが知らないうちに、民泊として転貸(又貸し)されているケースで、とくに問題となっているのは、マイホームとして購入しているファミリータイプのマンションです。

 

共有部分であるロビーやラウンジ、入居者の知人などを宿泊させるためのゲストルームを無断転用する・・・そんな迷惑行為が、各地で報告されています。

 

そのため、マンションであれば管理規約で民泊を禁止したり、管理組合の許可をとって部屋を貸し出すというルールがつくられています。それでも共用部分の利用や、夜間のマナー違反などのトラブルが後を絶ちません。

 

ただし、投資用マンションであれば、単身者の入居が多いためか、そこまでの大きなクレームは起こっていません。むしろ問題なのは、不動産オーナーの知らないうちに民泊で使われていることです。

 

もし、空室がある状況で、管理組合の規約で禁止されていなければ「民泊として利用可能」とすることで、家賃相場を通常よりも高く貸すことができます。

 

現在、部屋を借りて民泊を行いたいという需要が多くあるため、立地にもよりますが、民泊事業の運営者に家賃相場を1万〜2万円高くしたうえで敷金礼金をとることもできます。

 

もしくは、運営する手間はかかりますが、自分自身で民泊を行うというのもまた選択肢のひとつです。普通賃貸で10万円の部屋を民泊として運用することで、1.5倍から2倍の収益を上げられる可能性もあります。

 

民泊でポイントとなるのは、立地と近隣からのクレーム対応ですが、新築区分マンションで好立地にある物件は、非常に有利です。加えて近隣からのクレームも住宅街に多く、商業地では少ないものです。

 

自身の物件が民泊向きかどうかというのはまた別の話になりますが、大きく収益を上げられるチャンスではあります。

 

今は民泊関連で、様々な組織が存在しています。スタートアップから管理代行まで行っている民泊専門の管理会社。法令や届け出について、詳しく相談に乗ってくれる行政書士事務所もあります。

 

初心者でも始めやすい環境が整い始めていますので、検討してみてもいいかもしれません。

リニア新幹線、新駅…開発地域の物件なら高額売却可能

⑤開発地域であれば、高額売却が可能

 

新しく駅ができる、道ができるといった開発地域では、その一帯の不動産の価値が一気に上昇します。

 

たとえばJR東日本は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせて、JR山手線品川駅から田町駅間で新駅を建設することを予定しています。その他、JR東海では、品川駅から神奈川、山梨、長野、岐阜、名古屋駅を結ぶリニア中央新幹線の開通が2027年に予定されています。

 

神奈川県内のリニア中央新幹線停車駅になるJR橋本駅南口地区は、「広域交流」「複合都市機能」「ものづくり産業交流」の3区画で開発が進められています。京王相模原線橋本駅の移設も想定されています。

 

もし所有物件がこうした開発エリアにあるならば、高額売却のチャンスです。

本連載は、2016年8月13日刊行の書籍『その区分マンションは今すぐ売りなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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株式会社FGH 代表取締役社長

徳島県生まれ、広島県育ち。拓殖大学政経学部卒業後、起業を目指して都内飲食店で下積み時代を過ごす。その後、中小企業の営業支援を行う会社に就職。不動産会社の案件を手掛けたことをきっかけに、「業界の古い体質を是正し、個人投資家の目線に立った売買仲介事業をしたい」との想いを抱く。2007年2月、株式会社アーバンフォースを設立。その後、賃貸・売買部門を独立させ、株式会社FGHを設立・ホールディングス化。グループ企業間で中古ワンルームマンションの流動性を高めることができる独自のビジネスモデルを構築し、不動産所有者、購入希望者双方のニーズを満たすサービスを提供し続けている。

著者紹介

その区分マンションは 今すぐ売りなさい

その区分マンションは 今すぐ売りなさい

渡邊 勢月矢

幻冬舎メディアコンサルティング

区分マンション投資にはリスクがあります。たとえば新築で区分マンションを購入し、サブリース契約がついている場合。見掛け上家賃収入が入る状態でも、物件本来の収益性が低いケースがあります。また収益性向上のためどんなに…

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