前回は、新たな顧客を開拓する「潜在的ニーズの掘り起こし」という手法を取り上げました。今回は、掘り起こした新規顧客を「ヘビーリピーター」に育てる方法を見ていきます。

受注件数の安定には「ヘビーリピーター」が必要

前回の続きです。

 

こうして掘り起こした新規顧客を、今度はヘビーリピーターに育てていきます。新規開拓の訪問販売で新たな契約を一人あたり毎月10件ずつ、コンスタントに獲得し続けるというのは誰にでもできることではありません。しかし、現実的にほぼ不可能ですが、1000人の常連客から毎月10件のリピート受注や新たな紹介先をいただくことは、決して不可能ではありません。

 

リピーターにもライトリピーターからヘビーリピーターまで様々な段階がありますが、頻繁にリピートしてくれるヘビーリピーターがたくさんいるほど、毎月の受注件数は安定します。

 

リフォーム業界の場合でいうと、同じ家に30年住み続ければ、屋根の補修をしたり、外壁の塗装を塗り替えたり、トイレを新しくしたりなどと、だいたい1000万円くらいのメンテナンスが必要になります。つまり、新規顧客にヘビーリピーターになってもらえれば、理論上は一件あたり1000万円の受注を取ったのと同じことになるのです。

 

もちろん、この1000万円は1回で受注できるわけではなく、10年、20年、30年という長期的なスパンで考えなくてはなりませんから、性急に結果を求める場合には向かないかもしれません。しかし、一度もリフォームをせずに30年暮らせるお宅などほとんど存在しないため、どこかのタイミングで、リフォーム業者の出番がやってくる確率が高いのです。そういう意味では、とてもリスクの低いビジネスモデルと言えるでしょう。

相手の利益になる関係を維持し、心を離さない

一見さんで終わらず、長くお付き合いしていただくためには、お客様と会社との関係性を途切れさせずに保つことが大事です。近すぎず遠すぎず、でも困ったときには必ず駆けつけてくれる、お客様にとってストレスなく利益になる関係をこちらから築いていくのです。具体的な関係性の築き方や、訪問のタイミングなど営業のコツやノウハウは本書『見込みゼロ客をヘビーリピーターに変えるスゴい営業の仕組み』第3章で述べることにしますが、最も重要なことは〝相手の心を離さない〞ことです。

 

まずは「この人は頼りになる」「いざというとき助けてくれる」「とりあえず相談してみれば、何とかなる」と、お客様に思っていただくことが目標です。普段は我々のことなど忘れてしまってくれて全然構わないのです。ただ、何か気になることがあったとき「そういえば・・・」と真っ先に思い出して、「『まごの手宅配便』へ電話!」と思ってもらえるような関係の構築が、ヘビーリピーター獲得への第一歩となります。

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