今回は、スマートハウスを実現させる「HEMSシステム」について見ていきます。※本連載では、オーガニックで豊かな暮らしの家づくり推進協議会・会長で、明工建設株式会社の代表取締役・仁藤 衛氏の著書、『知らなきゃ損! 建てる前に必ず読む本』(知道出版)の中から一部を抜粋し、家づくりに潜む「7つの落とし穴」を明らかにし、それらを回避するためのポイントを解説します。

家中の家電や電気機器を一元管理する「HEMS」

あなたは、スマートハウスというものをご存知ですか?

 

朝、目覚めと共にカーテンが開き、お湯が沸き、トーストが焼かれ、コーヒーの良い香りが漂ってくる……。夢のような未来が、もうすぐそこまでやってきています。

 

出勤や通学時には、自動でセキュリティーがかかり、ロボット掃除機が動き出す。空調も、人がいるかいないかで自動的に切れたり、弱まったりする。帰宅のときには、家に近づくと自動的に空調が入り、快適な温度の家に帰ることができる。お風呂も時間が来れば自動的に沸き、寝るときにも自動的に照明が弱まり、スーッと眠りにつくことができる。本当にこんな家がすでにつくられている時代です。

 

このような、昔漫画や映画で見たような生活が、どのように実現できるのかというと、HEMS(ヘムス)「Home Energy Management System(ホームエネルギーマネジメントシステム)」というシステムがあるからです。

 

HEMSとは、家の中の家電や電気機器をネットワークでつないで、エネルギー状況を「見える化」し、エネルギーを節約するための管理システム。さらには、ネットワークでつながれた家電や電気機器を一元管理し、遠隔制御、自動制御をすることができるものです。

 

夜中の電気代が安いときに洗濯機や食洗機を動かしたり、日中の電気代が高いときにはエアコンの設定温度を調整したりといったことも可能です。

2030年までに、全世帯への「HEMS」導入を目指す

省エネ社会の実現を目指している政府は、2030年までにすべての世帯への導入を目指しているようで、自治体によっては補助金なども設定されています。

 

このHEMSシステムを使えば、家を旅行で空けているときにも、自動的にカーテンの開閉や照明の点灯消灯などを行って、人が生活をしているように見せることもできるのです。外から家の様子を確認できるので、空き巣対策といったセキュリティー面でも安心、安全の家になりますよね。

 

断熱や機密性能、耐震性能は、後からは簡単に変えることできませんが、HEMSは、今すぐには設置しなくても、後付けで付け足すことができます。将来のことを考えて、コンセントなど準備だけはしておくと良いと思います。

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    本連載は、2017年8月15日刊行の書籍『知らなきゃ損! 建てる前に必ず読む本』(知道出版)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には一部対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    知らなきゃ損! 建てる前に必ず読む本

    知らなきゃ損! 建てる前に必ず読む本

    仁藤 衛

    知道出版

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