今回は、日本が抱える「年金問題」について見ていきます。※本連載では、株式会社ベルテックス代表取締役・梶尾祐司氏の著書、『20代、30代の大家が急増中! 勝てる不動産投資』(株式会社パレード)の中から一部を抜粋し、若年層の資産形成に最適な不動産投資術を解説します。

現役世代が高齢者に支払う年金の財源を負担

日本の年金は賦課方式をとっているので、高齢者に支払う年金の財源を現役世代に負担してもらおうという方式になっています。家庭にたとえるなら子どもが親の生活費を負担するようなものです。

 

海外の年金では、積立方式で自ら支払った保険料が積み立てられて、将来自ら受け取る方式もあります。それは日本でいうところの個人年金商品と似ています。これであれば、子どもの人数が減ったとしても年金を支払うための財源が減るということはありません。

 

一方、日本の年金は賦課方式です。これだけの少子高齢化になってしまった日本における、社会の大問題です。今の現役世代は、高い年金負担に苦しんでいます。自分の老後資金を十分に蓄えることができない上に、将来、自分が受け取る段階になれば、その額を減らされてしまうという二重苦に陥るのです。

 

[図表1]年金「賦課方式」と「積立方式」早わかり

※国立社会保障•人口問題研究所「日本将来の推計人口(平成24年1月推計)」などから作成
※国立社会保障・人口問題研究所「日本将来の推計人口(平成24年1月推計)」などから作成

 

ところで、年金にも税金がかかるということを忘れてはいけません。老後資金として国から受け取る年金に税金まで? と納得がいかないかもしれませんが、所得税も住民税もしっかりと徴収されます。手取り額はもっと少なくなると覚悟しておいた方がよいでしょう。

退職後、家賃の支払いすら厳しくなるケースも…

また、下記図表2のAさんの場合を見てください。たとえば、現在30歳独身で大手企業勤務、年収600万とします。65歳の退職直前までは手取り月収35万円を手にしていましたが、65歳で退職してからの年金受給額は月額20万円しかないということです。ですから、年金だけに頼って退職を迎えた人の中には会社からの収入が途絶えた途端、毎月の家賃を支払うことすら厳しい生活になる人も出てくるのです。

 

[図表2]Aさんの収入のシミュレーション

※梅田圭子著「今すぐマンション投資を始めなさい」(幻冬社メディアコンサルティング)の図を元に作成
※梅田圭子著「今すぐマンション投資を始めなさい」(幻冬社メディアコンサルティング)の図を元に作成

 

そんな将来を想像するのはつらいですね。

 

せっかく、一生懸命働き上げたのですから、退職後は好きなことをしながら豊かに暮らしたいではないですか。それが理想の姿であるはずです。

 

こうした現実を目の当たりにしないためにも、今から準備をする必要があるのです。

 

あなたが受け取れる年金では、足りない部分を何かで補わなければいけません。

 

 

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    本連載は、2017年7月25日刊行の書籍『20代、30代の大家が急増中! 勝てる不動産投資』(株式会社パレード)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には一部対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    20代、30代の大家が急増中! 勝てる不動産投資

    20代、30代の大家が急増中! 勝てる不動産投資

    梶尾 祐司

    株式会社パレード

    将来に不安を抱えた20代、30代人必見! 分かっている人はすでに不動産投資を始めています。低金利時代の今こそ不動産投資が有利。 金融機関の資金で自分の資産を買い、入居者の家賃で返済していけば、数十年後には家も家賃収…

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