前回は、進化を続けるプロパンガスの「安全機能」の具体的な仕組みを取り上げました。今回は、エネルギー供給の「最後の砦」となる、プロパンガスにかかる期待について見ていきます。

政府から見たプロパンガスの評価とは?

この連載の最後に、2014年4月に日本政府が閣議決定した「エネルギー基本計画」の第2章「エネルギーの需給に関する施策についての基本的な方針」の第2節「各エネルギー源の位置付けと政策の時間軸」にある、プロパンガスの「位置づけ」と「政策の方向性」を記します。

 

①位置づけ

化石燃料の中で温室効果ガスの排出が比較的低く、発電においてはミドル電源として活用可能であり、また最終需要者への供給体制および備蓄制度が整備され、可搬性、貯蔵の容易性に利点があることから、平時の国民生活、産業活動を支えるとともに、緊急時にも貢献できる分散型のクリーンなガス体のエネルギー源である。

 

②政策の方向性

災害時にはエネルギー供給の「最後の砦」となるため、備蓄の着実な実施や中核充填所の設備強化などの供給体制の強靭化を進める。また、プロパンガスの料金透明化のための国の小売価格調査・情報提供や事業者の供給構造の改善を通じてコストを抑制することで、利用形態の多様化を促進するとともに、LPガス自動車など運輸部門においてさらに役割を果たしていく必要がある。

 

プロパンガスがいかに評価され、期待されているかがよくわかる記述です。

政府からも重要性を期待されているプロパンガス

「位置付け」にある「平時の国民生活、産業活動を支えるとともに、緊急時にも貢献できる分散型のクリーンなガス体のエネルギー源である」はまさしく、プロパンガスの特長をいい得ています。

 

そして、「政策の方向性」にある「災害時にはエネルギー供給の『最後の砦』となる」はプロパンガスの重要性を明確に示しています

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