意外に知らない!? 日本の「プロパンガス」の基礎知識

都市ガスの小売自由化の影響を受けて、利用者が減少傾向にあるプロパンガス。本連載では、「エネルギー戦国時代」といわれる中で、実は、このプロパンガスが今後の業界をリードしていく存在となり得る理由を、プロパンガスの特徴や優位性等とともに紹介します。

全国の半分近い世帯がプロパンガスを利用

プロパンガスは、日本全国の約2400万世帯で使われています。日本全体の世帯数は約5340万世帯(2015年現在)なので、全国の半分近い世帯の火力はプロパンガスです。

 

ガス管が整備されている都心部で生活している人にとっては意外に感じられるかもしれませんが、半世紀にわたって、プロパンガスは日本人にとって主流のガスエネルギーとして使われてきました。

 

本書籍、『エネルギー戦国時代はプロパンガスが制する』第1章でも少し触れましたが、プロパンガスといわれているガスは正式にはLPガス(Liquefied Petroleum Gas=液化石油ガス)。石油ガスを圧縮して液化させたものです。一般家庭用のLPガスの成分は、プロパンガスやブタンガスですが、その80%がプロパンガスなので、日本では「プロパンガス」という名称が一般的になりました。このLPガスには、人体に有害なCO(一酸化炭素)は含まれていません。

液体化しやすく、効率のよい運搬が可能

プロパンガス、メタンガス、石油などは、太古から地球に生息していた動植物が地中に埋没し、膨大な時間をかけて蓄積され分解されたものです。これらのエネルギーは地の底に堆積した化石から生まれているため、〝化石燃料〟といわれています。そんな天然ガスや石油からプロパンガスは生まれます。

 

通常は気体ですが、圧力をかけたり、冷やしたりすると、比較的簡単に液体になります。一般的なプロパンガスは、1メガパスカル、つまり約10㎏f/㎠ほどの圧力をかけるだけで液体化します。

 

液体化したプロパンガスは気体のときの250分の1ほどの体積に縮小するため、ボンベの中に効率よく大量のプロパンガスを入れて運ぶことができるのです。備蓄されている状態、つまり、家庭にボンベでストックされている状態のプロパンガスは、寒冷地で強制気化装置を利用するケースもありますが、ほとんどの場合、自然気化させて火力として利用します。

 

[図表]LPガスの生産方法

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連載エネルギー戦国時代を制する「プロパンガス事業」――その強みと可能性

名古屋プロパン瓦斯株式会社 代表取締役社長

1960年、愛知県小牧市生まれ。
1983年、明治大学政治経済学部経済学科を卒業後、名古屋プロパン瓦斯株式会社に入社。同年、取締役に就任。経営に携わる一方、現場でプロパンガスの基礎を学ぶ。その後専務取締役を経て1998年、代表取締役社長に就任。
社長就任当初からトータルエネルギーサプライヤーへと成長させるべく、プロパンガスを効率よく暮らしに取り込むためのリフォーム事業や、プロパンガスと太陽光エネルギーを組み合わせる提案など、エネルギーを活用した幅広いビジネスを手がける。現在では東海3県(愛知・岐阜・三重)のほか、長野県や和歌山県にもネットワークを広げている。

著者紹介

エネルギー戦国時代は プロパンガスが制する

エネルギー戦国時代は プロパンガスが制する

後藤 庄樹

幻冬舎メディアコンサルティング

相次ぐ企業統合、新規参入、そして新エネルギーの登場…… 電力・ガスの自由化によってエネルギー業界は大変革期を迎えています。 市場では、大手エネルギー企業を中心に、割引プランやセット割など各社さまざまな施策を打ち出…

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