2017年7月運用開始・・・GPIFによる「ESG投資」の概要

前回は、「顧客本位の業務運営に関する原則」の定着に向けた、金融庁の取組みを解説しました。今回は、2017年7月GPIFが運用を開始した「ESG投資」の概要を見ていきます。

非財務情報を考慮し、収益を追求する「ESG投資」

最近、ESG投資が話題になり始めています。1つのきっかけは、2017年7月3日に公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が環境や企業統治などを重視した企業を選ぶESG投資の運用を開始したと発表したことです。日本株の3つのESG指数を選定し、同指数に連動したパッシブ運用を開始しました。今回から、ESGの概要、その歴史、海外での動向、日本での進展などを解説していきます。

 

ESG投資とは、キャッシュフローや利益率などの定量的な財務情報といった従来からの投資尺度だけでなく、Environment(環境)、 Social(社会)、Governance(ガバナンス)などの非財務情報も加えて、収益を追求する投資手法です。

 

[図表1]

出典:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)HP
出典:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)HP

 

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非財務情報を考慮する投資手法は、SRI(Socially Responsible Investment:社会的責任投資)が知られています。SRIは1920年代に米国でキリスト教的倫理の観点から、ギャンブルやタバコ、アルコール、武器などを取り扱う企業を投資対象から外すネガティブ・スクリーニングをしたことから始まったと言われています。


ESG投資が広く知られるようになったのは、2006年4月に国際連合が国連責任投資原則(UNPRI)を立ち上げたことがきっかけです。PRI(責任投資原則:Principles for Responsible Investment)とは、2006年当時の国連事務総長であるコフィー・アナン氏が金融業界に向けて提唱したイニシアティブで、機関投資家にESGを投資プロセスに組み入れるべきとしたガイドラインです。

35の行動を示す、6つの「責任投資原則」

責任投資原則は次の6つの原則からなり、35の行動が示されています。 


1.私たちは投資分析と意志決定のプロセスにESGの課題を組み込みます。


2.私たちは活動的な(株式)所有者になり、(株式の)所有方針と(株式の)所有慣習にESG問題を組み入れます。


3.私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます。


4.私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。


5.私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。


6.私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。

 

2017年4月時点で1700を超える年金基金や運用会社などがPRIに署名しています。このうち年金基金などアセットオーナーの署名は約350社、その運用資産残高の合計は17兆ドル(約1800兆円)近くに達しています。

 

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[図表2]

出典:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)HP
出典:GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)HP

 

次回から、GPIFのESG投資への具体的な取組みを説明します。

本連載は、一般的な投資信託の仕組みなどを紹介することを目的にしています。投資を促したり、筆者が所属する「幻冬舎アセットマネジメント」に勧誘することを目的としたものではありません。また、投資にはリスクがあります。リスクに十分に考慮をして、投資判断を行ってください。本連載の内容に関して投資した結果につきましては、著者及び幻冬舎グループはいかなる責任も負いかねます。

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連載基礎知識から最新事情まで~投資信託の「正しい」活用術

幻冬舎アセットマネジメント 事業開発室 室長

1984年、日興証券(現SMBC日興証券)入社。個人富裕層向けの資産運用アドバイス、外資系金融機関への機関投資家営業ののち、投資開発部、ファンドマーケティング部でデリバティブ商品、投資信託業務に従事。
2001年からは三菱UFJ証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)で商品開発本部に所属し、銀証連携により企業オーナー、個人富裕層に対しての商品企画、販売プロモーションを経験。
2011年、バークレイズ・ウェルス・サービシズに移り、日系メガバンクとのプライベートバンキング事業立ち上げに参加。プライベートバンカーとして、資産5億円以上の富裕層顧客に資産のコンサルティング業務を行う。
2017年1月から現職。これまでの経験を生かし、金融機関とは一線を画し、企業オーナー、富裕層の財産を守る為に、公正、中立な情報の提供を心がけている。

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