不動産投資における「表面利回り」「実質利回り」の計算

前回は、不動産投資の基礎知識として「利益」を得る仕組みを取り上げました。今回は、不動産投資における「表面利回り」「実質利回り」の計算を見ていきます。

不動産投資で非常に重要な「利回り」という考え方

利回りというのは「一定の期間に一定の資金がどれだけの利益を生むか」という比率です。投資先からどれだけのリターンが得られるのかは「利回り」を基準にするとわかりやすくなります。

 

例えば年利0.02%の定期預金は1年間に0.02%の利益を生み出します。銀行に100万円を預けたら、1年後には100万200円になるということです。逆算するなら、200円の利益を生むために100万円の資金を必要とする運用の利回りは200円÷100万円=0.02%という計算で算出することができます。

 

不動産投資においてもこの「利回り」という考え方を理解することが非常に大切です。ただし不動産投資の利回りには「表面利回り」と「実質利回り」という2つのものがあります。

 

●表面利回り

 

表面利回りの計算式は下記のようになります。

 

表面利回り=年間家賃収入÷物件価格

 

不動産投資で最初に投入する金額は物件の購入価格です。一方で「収益」は購入した物件から得られる家賃収入です。

 

ただし、不動産投資で利益を生み出すためには購入代金以外にもさまざまなコストがかかります。そのため、利回りには「表面利回り」のほかに、より現実的な「実質利回り」があります。

運営や購入に必要なコストを差し引いた「実質利回り」

●実質利回り

 

実質利回りの計算式は下記のようになります。

 

実質利回り=(年間家賃収入-諸経費)÷(物件価格+購入時の諸費用)

 

毎年必要な諸経費に含まれるのは、管理会社に支払う管理費や修繕積立金などです。

 

具体的な例として、家賃7.5万円のワンルームマンションを1800万円で購入したケースで計算してみたのが下記の図表です。

 

[図表]利回りの計算例

 


購入金額1800万円のワンルームマンションで月額7.5万円の家賃が稼げるなら、表面利回りは5%となります。


一方、実質利回りの計算では、実際のキャッシュフローに近い数字が出るように家賃収入から必要な諸経費を差し引き、分母となる資金には購入時に支払う諸経費を加算します。その結果弾き出されたのが約4.2%という数字です。


つまり1800万円のワンルームマンションを購入して運用すると、表面上は年間5%の利益が生み出されているように見えますが、運営や購入に必要なコストを差し引いた実際の利益により近い「実質的」な数字は約4.2%ということになります。

本連載は、2016年8月10日刊行の書籍『医師のための 新築ワンルームマンション投資の教科書』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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連載多忙な医師のための「新築ワンルームマンション投資術」

株式会社For Realize 代表取締役

1974年生まれ。大学卒業後、一部上場不動産会社10年間勤務。 その後、マンションデベロッパーで取締役を務め、2011年株式会社For Realizeを設立して代表取締役に就任。 これまでに扱った不動産取引は数千件以上。 自身でも収益不動産を数多く所有し、マンション経営を行っている。

著者紹介

医師のための新築ワンルーム マンション投資の教科書

医師のための新築ワンルーム マンション投資の教科書

岸 洋嗣

幻冬舎メディアコンサルティング

高齢化や医師不足によりハードワークを強いられる現代の医師。寝る間も削り働く現状では資産形成など二の次という人が少なくない。しかし、かつては預けるだけで資産形成ができていた預貯金も、超低金利と進むインフレ、そして…

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