理想のクリニックを開業するための「サブリース契約」の活用法①

前回までは、クリニック開業のための不動産探しで留意すべきポイントを説明しました。今回は、理想のクリニックを開業するための「サブリース契約」の活用法を見ていきましょう。

「クリニックの開業」は非常に融資がおりやすい

前回紹介したサブリース契約を使った場合、医師は初期投資額がほとんど必要なくなります。

 

なぜならば、クリニックの開業は金融機関にとっては堅いビジネスで、非常に融資がおりやすいからです。ですから、医師の手持ちの頭金が0円であっても、金融機関からの融資だけで十分に開業が可能になります。

サブリース契約は長所・短所もあわせて理解しておく

サブリース契約についてもう少し詳しく説明します。サブリース契約を行うか行わないかによる違いは、建設費を医師が持つか、地主が持つかの違いです。

 

地主が建設費を出してくれるといっても、慈善事業で無償譲渡してくれるわけではありません。地主が建設費を支払うということは、建物の所有権もまた地主にあるということです。そのため、医師は、土地を借りた分の地代だけでなく、建物の家賃も、毎月支払うことになります。

 

それなら、医師が自分で建てた方がいいのかといえば、そうとも限りません。自分で建てる場合は、建設費を金融機関からの融資で賄う必要があります。毎月の金融機関への返済額を考えたら、地主に家賃を払うのと、支出はほとんど変わらないことになるでしょう。

 

また、自分で建てた場合は、建物の所有権は自分のものになり家賃を支払う必要はありませんが、その建物が建つ土地は借地のままです。ですから、地主から「土地を返してほしい」といわれた場合、定期借地権の期限が切れる20年目には建物を壊して更地にして返却しなければなりません。

 

また、クリニックを開業して10年程たてば、経年劣化によるクリニックの修繕が必要です。自分で建てる場合はその費用も積み立てて負担しなければなりませんが、地主に建ててもらう場合は自己負担にはなりません。

 

そのように考えれば、どちらも一長一短であり、ケースバイケースであることがわかります。

 

この話は次回に続きます。

本連載は、2017年1月26日刊行の書籍『自己資金ゼロ・ローリスクで 儲かるクリニックを開業する方法』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

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連載自己資金ゼロで「儲かるクリニック」を開業する方法

株式会社GSKコミュニケーションズ 代表取締役

1971年生まれ。
1999年から労務を主にしたコンサルティング業務を行い、2004年、株式会社GSKコミュニケーションズを設立。
不動産賃貸業、管理・ソフトウェア開発のほか、飲食業や人材派遣、自動車販売業などさまざまな業種のコンサルティングに従事。さらに2006年4月より「大志の会」「有志の集い」「市川直樹塾」を主宰し、中小企業経営者に向けて講演会やシンポジウムなどを積極的に開催。これまで300社以上の中小企業経営者のコンサルティングに取り組んでいる。 2011年にはしいの木子どもクリニックを開業、クリニックと調剤薬局の経営コンサルティングを手がけ、開業以来5年間で約9万人の患者の集患に成功している。

著者紹介

自己資金ゼロ・ローリスクで 儲かるクリニックを開業する方法

自己資金ゼロ・ローリスクで 儲かるクリニックを開業する方法

市川 直樹

幻冬舎メディアコンサルティング

勤務医は慢性的な医師不足で時間外の労働が多く、給与も働きに見合わず、過酷な労働環境におかれています。 一方、そうした状況から理想の医療の実現を目標に開業する医師もいますが、都市圏のクリニックは今や乱立状態にあり…

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