本連載は、「富のスペシャリスト」として知られる株式会社スガシタパートナーズの代表取締役・菅下清廣氏の著書、『2019年までに株でお金持ちになりなさい』(徳間書店)の中から一部を抜粋し、2019年にかけての株式相場の見通しをお伝えします。

トランプ大統領が「約束」を果たせば、日本は株高に

基本的には今後、日本の株が上がるとすれば二つの条件が必ずあります。一つは、トランプ大統領が選挙戦から就任前後にかけて宣言している、トランプ新経済政策が一歩でも二歩でも前進することです。

 

トランプ大統領の「ドルが強すぎるのは好ましくない」という発言などもあり、ドル安になりやすいわけですが、トランプは5兆ドルの減税、1兆ドルの公共投資、さらには規制緩和をすると約束しています。

 

とくに金融とエネルギーに関する規制緩和が前進すれば、アメリカが金利上昇、インフレに向かうのは間違いないので、ニューヨーク株高と同時に日本株高になる。為替はドル高円安になるでしょう。これが一つの条件です。

アベノミクスで「第四次産業革命」が加速すれば・・・

もう一つは、日本国内においてはアベノミクスが前進すること。つまり、脱デフレ政策が前進する必要がある。「第四次産業革命」が加速するような政策を、安倍政権が打ち出してくることが期待されます。

 

日本経済の現状を見ると、サービス産業を中心に人手不足が目立ちます。そのため、雇用確保のための賃上げが始まっています。これが大企業からでなく中小企業から始まっているのです。さらに非正規雇用を正規雇用にする動きも見られます。これは今後、日本経済を相当改善させる要因になるでしょう。

 

もう一つ、巨大な内部留保を持つ日本の大企業がいよいよ設備投資に動き出すという見方も出ています。日本企業による対米投資も拡大するでしょう。これはトランプ大統領の経済政策が日本にも波及しつつあるということです。

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