抵当権が設定された住宅が「差押え」から「競売」に至る流れ

前回は、ローン返済が不可能となったときの保証会社による残債清算の仕組みについて取り上げました。今回は、抵当権が設定された住宅が「差押え」から「競売」に至る流れを見ていきます。

「差押え」は債権者である保証会社の権利を守る手続き

競売の申し立てが行われたら、裁判所はその財産についてすみやかに差押え登記を行い、登記簿にその旨を記載します。借り手には裁判所から差押通知書が届くため、手続きがなされたと知ることができます。

 

差押えは債権者である保証会社の権利を守るための手続きです。差押え登記がなされた財産は、自分のものであっても売却したり譲渡したりできなくなります。そのため、「高値で買ってくれる人が見つかった!」という場合にも、所有者の判断だけでは売却できません。

 

抵当権を設定した物件を勝手に処分されてしまうと、保証会社は競売の売却代金によって代位弁済した分の返済を受けられなくなる可能性があります。そのため競売の申し立てと同時に自宅の差押えが行われるのです。

競売の開始を知らせる「競売開始決定通知書」

保証会社が裁判所に提出した「競売の申し立て」が受理され、競売が実際に開始されることを知らせるのがこの「競売開始決定通知書」です。正式には「担保不動産競売開始決定通知書」と呼ばれ、競売を取り扱う地方裁判所の民事部から送られてきます。

 

なお、入札期間や入札の結果を明らかにする開札期日や売却を決定する期日などは、次に届く「期間入札通知書」に記載されています。この「期間入札通知書」は、入札のだいたい1カ月から1.5カ月前に送られてきます。

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連載もし住宅ローンが払えなくなったら…マイホームの「差押え」「競売」の現状

烏丸リアルマネジメント株式会社 代表取締役

1974年生まれ。大阪府出身。
大学を卒業後、大手ゼネコンで技術者として従事。その後、不動産コンサルティング会社に転向し、実績が認められ代表取締役に就任。そこでの経験を生かし、日本で初となる法律業務も扱う任意売却専門会社「烏丸リアルマネジメント」を設立し、現在に至る。金融機関や士業者からの信頼も厚く、任意売却の専門家として各地で講師も務める。多くのローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏だけでなく全国からも相談者が後を絶たない。
任意売却コンサルタント、宅地建物取引士、日本アドラー心理学会会員。

著者紹介

住宅ローンが払えなくなったら読む本

住宅ローンが払えなくなったら読む本

著者 矢田 倫基   監修 矢田 明日香

幻冬舎メディアコンサルティング

夢のマイホームを購入する際、多くの人が利用する住宅ローン。ローンを組む際は、通常、専門家のアドバイスを受けながら無理のない返済計画を立てますが、長い返済期間では何が起こるかわかりません。思わぬトラブルによって返…

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