売却できずに「負動産」化!? 不動産投資の失敗パターン

前回は、物件の売却価格を左右する「家賃収入」と「還元利回り」を取り上げました。今回は、不動産投資における失敗のパターンについて見ていきます。

収支を考えず、転売益のみを目的とした投資は危険

相続税対策になるから貸家を建築し、不動産投資をスタートする人も多いと思います。しかし、相続税評価額を下げることだけを考え、失敗のパターンを理解せずにスタートしている人が多いのが現状です。最終的に購入した物件を相続人に相続や贈与を実施し、売却することで初めて相続税対策は完了します。つまり、売却が成功しなければ、相続税対策の成功はあり得ないということです。

 

不動産投資において失敗するパターンは、バブル期の不動産投資が代表的なパターンと言えます。バブル期の不動産投資は、キャピタルゲイン(転売益)を目的としているので、毎月の収支を気にせずに購入する人がほとんどでした。そのため、毎月の持ち出しは数十万円になることも多かったようです。

 

しかし、半年ほど所有して売却すれば、数百~数千万円の売却益を確保することができました。売却すれば売却益が得られるため、毎月の持ち出しは気にしないというのが、バブル期の不動産投資の特徴です。

 

バブル景気が続いていればうまく転売できた物件も、バブルが崩壊することによって相場が下がっているから売るに売れないという状況に陥った投資家も現れ始めました。売却できなければ現金が徐々に減り、赤字の補てんで借金を重ね、最後は自己破産という結末を迎える人が多発したのです(図表1参照)。

 

逆にいうと不動産投資は毎月の黒字を確保し、流動性の高い物件を所有していつでもやめられる状態にあれば、失敗することは少ないということになります。

 

[図表1]

 

今、紹介したのはバブル期の話ですが不動産投資で失敗している人は、大抵このパターンに陥る人です。

 

現在、相続税対策のために供給過剰エリアでアパートを建築し入居者の獲得競争で家賃が下落することで、毎月の収支が赤字に陥っている人も増えています。もちろん、家賃が下がれば、先ほど説明したように売却価格が大幅に下がることになるでしょう。最終的に物件を処分するにしても、当初の取得金額から売却価格が大幅に下がってしまったのでは、いくら相続税対策のためとはいえアパートを建てる意味がないのです。

相続税対策は「売却しやすい物件」を選ぶ必要がある

図表2のように不動産ローンの残高が1億円あり、売却の相場が5000万円だった場合には、差額の5000万円を用意できなければ売却することもできません。このような状態になると、子どもに残す相続財産の総額も大幅に減ることになるのです。そうなった場合、売却できずに赤字を払い続ける「負動産」を所有し続けることになってしまいます。

 

これは、相続税評価額を下げることだけ考えているから、起こる失敗だと言えます。相続税対策では相続税評価額を下げることだけではなく、相続人が売却しやすい物件を選択する必要があるのです。

 

そういった意味では、都心の築浅中古ワンルームマンションは、相続税評価額を下げやすく収益性も確保でき、売却もしやすいという相続税対策に有利な特性を持った物件と言えるでしょう。相続税対策で収益物件を選ぶ場合、購入しやすさよりも売却しやすさを重要視しないと「不動産」が「負動産」になりかねませんので注意してください。

 

[図表2]

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連載相続税対策として有効な物件の選び方

株式会社和不動産  代表取締役

法政大学経営学部卒業後、デベロッパーを経て、2011年より現職。
電話営業等のプッシュ型営業を一切行わない営業手法と、きめ細かなアフターフォローで、多くの顧客から支持を集めている。
『人が集まる会社』をコンセプトに掲げ、顧客・取引先・従業員の満足を高めるために、常に従来の不動産業界とは一線を画した新しい経営に挑戦。
その取り組みは、テレビ、新聞、雑誌など多くのメディアに取り上げられ、高い評価を得る。
座右の銘は「和を以て貴しとなす」、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」。
著書は『不動産投資“購入後"の教科書』『不動産投資の裏側(ブラックボックス)を見抜き、堅実に稼ぐ方法~投資初心者のための「マンション経営」~』(クロスメディア・パブリッシング)がある。

株式会社和不動産ホームページ

著者紹介

後悔しない相続税対策は 「生前贈与×都心の築浅中古ワンルームマンション」で!

後悔しない相続税対策は 「生前贈与×都心の築浅中古ワンルームマンション」で!

仲宗根 和徳

幻冬舎メディアコンサルティング

平成27年1月に相続税の改正が実施され、相続税対策への関心も非常に高まっている中、相続税対策の実用書も数多くあります。 しかし、「相続税評価額を下げることだけを書いてある書籍」や「相続、贈与を詳しく書いた百科事典…

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