前回に引き続き、緑内障の「点眼薬治療」に関する疑問をQ&Aで紹介していきましょう。今回は、緑内障の治療で点眼薬の使用を開始するタイミング等について解説します。

点眼の開始は、患者の年齢や視野の進行状態などを考慮

Q:5年前から緑内障です。今は点眼薬だけで様子を見ています。眼圧は右が19、左が20で、視野欠損はありません。点眼薬を使用する眼圧の基準値はあるのでしょうか?

 

A:正常の眼圧値は21㎜Hg以下です。ただし緑内障は眼圧だけで診断されるのではなく、視野や視神経乳頭の形も重要とされています。点眼を開始するタイミングは、患者さんの年齢、視野の進行状態などを考慮します。

目薬をさす圧力で眼圧が上昇することはない

Q:目薬をさす事によって、その滴が目の表面にあたって圧力が加わり、眼圧上昇の原因となると聞きました。特にコンタクトの上から目薬をさすと、より強く圧力が加わり、眼圧上昇の危険が増すとのこと。非常に不安です。

 

もちろん、ステロイド点眼薬は副作用として眼圧上昇があるそうなので気を付けていますが、ドライアイのため、ヒアルロン酸ナトリウム目薬を常用していますがどうでしょうか?

 

医師からは防腐剤が入っていないので、何回さしても支障はないと言われましたが、ドライアイのためどうしても目薬は頻回になりがちです。このままでは眼圧上昇してしまい緑内障になってしまうのでしょうか?

 

A:目薬をさした際の圧力で、眼圧が上がることはありませんし、ドライアイの点眼薬で緑内障になることもありません。心配は無用です。ステロイドの点眼薬や眼軟膏などは、個人差はありますが、眼圧が上がることがあり、これが続くと神経にも影響が出て緑内障になることがあります。

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