多忙を極める税理士が業務の傍ら「本」を執筆した理由

今回は、多忙を極める税理士が業務の傍ら「本」を執筆した理由を、インタビュー形式で探ります。※本連載では、毎回ひとつの事例をあげ、なぜ人々は本を出すのか、そして、本を出すことでどんなドラマが生まれるのかを探っていきます。

「相続税ビジネスの現状を、多くの方に知ってほしい」

岡野雄志氏は、新横浜で岡野雄志税理士事務所の所長税理士である。なぜ多忙な業務の傍らで筆をとり続けてきたのか。著書『得する相続、損する相続』を執筆された経緯を聞いてみた。

 

――出版を決めた理由、きっかけを教えて下さい。

 

賃貸物件やタワーマンション節税、遺言信託などを始めとする「相続税ビジネス」が、世にはびこっていることの現状を多くの方に知ってもらいたいと思い、今回の書籍を出版しました。

 

相続税は税制改正などもあり、より多くの人が納税対象者となるといわれています。そのような中で不安に思っている方々が、相続税ビジネスという甘い罠に騙されて、損をしてしまってはいないだろうか、と考えたのです。

 

例えば、信託銀行が最近行っている「遺言信託」サービスも、自行口座の名義変更程度しか行わず、税理士に頼んだ方が結果的に安く済む可能性が高いのです。上記のような、知らなければ損をしてしまうかもしれない相続税ビジネスの裏側を、図版や表などを用いて、一般の方にもわかりやすく読んでいただける内容をめざしました。

 

――出版社、編集者とのやりとりで思い出深かったことはありますか。

 

岡野氏 今回の書籍では、特に賃貸物件の建築におけるリスクについて、より多くのページ数を割き解説を行いました。

 

その中で賃貸情報サービスサイトなどの固有名詞をそのまま掲載していた際に、編集者様が別の適した言葉に言い換えてくれるなど、こちらでは気づかないような細かい部分まで丁寧に編集をしていただき、感謝しております。

 

専門的な分野の内容でしたが、その分出版社様側でも、校正などに多くの時間を割いていただき、心強く出版に臨むことができました。

 

 

――ご出版を終えられた今のお気持ちを教えて下さい。

 

出版の最大の目的であった、相続税ビジネスにひそむリスクについて網羅的に書けたため、この書籍を読んでより多くの人が自身の財産を無駄にしない選択をしていただければ幸いです。

 

書籍には、昨今特に流行しているタワーマンション節税なども、後々国税庁によって評価方法の見直しがされるかもしれないという危険性についても述べています。その具体的な内容につきましては、書籍に詳細に記載されていますので、よろしければご覧ください。

 

また、広大地を作り出して財産全体の相続税評価を下げるなど、リスクのない節税対策につきましても多数掲載しております。この書籍が真にお客様の立場に立った節税対策本として、より多くの人のご参考になれば幸いです。

 

 

岡野雄志 著

『得する相続、損する相続』

 

 

2015年の税制改正により、都心部の土地所有者は相続税納税の可能性が高まった。

ちまたに溢れる「賃貸建築」や「法人化」などの節税対策は、じつはリスクが非常に高い。目先の節税にとらわれてしまうと資産自体を無駄にしかねない。

本書は、チャートなどを用い、自分の財産のおおまかな額を知り、自分にとっていったいどんな節税対策が必要なのかを知ることができる「本当の節税」がわかる本。

 

「その他」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

「エトセトラ」この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます

連載<実録>本の出版を通して「人生の足跡」をのこした人々

幻冬舎ルネッサンス新社 代表取締役社長

企画編集室・室長を経て現職。代表取締役となった現在も、毎月10冊以上の書籍編集に携わる。手がけるジャンルはノウハウ書、旅行記、写真集、絵本など幅広いが、特に得意としているのは小説と自叙伝。著者の出版目的を満たすことを重要視し、書き手と細かく議論を重ねる編集スタイルが特徴。これまで多数の重版実績を持つ。

著者紹介