社長の時間を増やすための「経理オペレーション」の最適化

人手不足の中小企業では、経理処理などの作業を社長自らがこなさなければならず、「社長業に専念する時間が足りない」と嘆く経営者が少なくありません。本連載では、多忙な中小企業経営者のために、経理処理の仕組みを効率化するノウハウを紹介します。

会計インフラの構築で確保したい「社長の時間」

「社長の仕事」の中で最も大きな意義を持つのは「経営戦略の立案」です。数十年先を見据えた長期的なビジョンを策定することは、会計インフラの構築により「仕組み化」を実現し、「社長の時間」を確保した経営者が真っ先に取り組むべき仕事といえるでしょう。

 

そして、経営者が中長期的な経営戦略を最も理想的な形で策定するためには、その資料となる会計データが適切かつ迅速に取りまとめられていく経理処理の仕組み、すなわち「経理オペレーション」を最適化する工夫が求められることになるでしょう。

 

本連載では「会計処理を効率化するためには社内にどのような組織・人材が必要となるのか」「経営者が管理すべき数字としてはどのようなものが挙げられるのか」など、構築した会計インフラを自社の成長に結びつけるために必要となる管理・運営のノウハウやポイントについて解説しましょう。

「経理部長」こそ会計インフラの維持・運営の責任者

経理オペレーションの基盤となる会計インフラを維持・運営するなかで最も重要な役割を果たすことになるのは、経理の責任者である経理部長です。

 

経理部長には、経理の視点から社長に対して適切なアドバイスをする役割が求められることになります。例えば、売上だけをひたすら追い求め営業利益への意識を欠いているような社長に対しては、必要があれば「会計データから見ると、このままでは○○のリスクがあります」などと積極的に提言するスタンスが求められるわけです。

 

こうした経営者の参謀的な役割を経理部長が果たすためには、管理者としての立場から会計業務全体を見渡せる能力と、会社の動きを適切に会計データに反映し「見える化」を実現できる会計の専門性が必要になります。

 

また、そのような“会計力”の一環として、簿記の知識を用いて経理・管理のための記録を行い、その記録を用いたデータを作成するスキルも、当然求められることになるでしょう。

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連載企業の成長を助ける「効率的な会計インフラ」構築術

社長の時間をつくる株式会社 代表取締役 公認会計士
経営コンサルタント

1974年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学経済学部を卒業後、監査法人トーマツを経て、2001年に神宮前会計、2013年に神宮前アカウンティングファーム、2014年に社長の時間をつくる株式会社を設立して代表取締役に就任。公認会計士・経営コンサルタントとして培ったマクロの視点と、自らが経営する不動産会社・飲食店の社長業で得たミクロの視点で、数多くの企業をサポートしている。

著者紹介

社長の時間をつくる株式会社 代表取締役 公認会計士
税理士

1976年生まれ。千葉県出身。慶應義塾大学経済学部卒。在学中に会計士試験に合格後、監査法人トーマツへ入所。2003年から2005年にはDeloitte NY事務所に出向。2007年、シティグループ証券投資銀行本部に転職し、国内外のM&AやIPO・株式増資案件を手掛ける。2014年、社長の時間をつくる株式会社を設立して代表取締役に就任。孤独で忙しい社長を幸せにすべく、新しい仕組みの構築・運営に奮闘中。

著者紹介

忙しい社長を救う 経理改革の教科書

忙しい社長を救う 経理改革の教科書

李 日生,普川 真如

幻冬舎メディアコンサルティング

公認会計士として大手監査法人に勤め、国内外の多数の大企業の監査業務を担当してきた著者たち。経理・会計の専門家としての立場から中小企業の経営をサポートし続けてきました。こうした経験の中で、中小企業は経理部を社内に…

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