前回に引き続き、開業医の相続で頼るべき専門家の選び方を見ていきます。今回は、「セカンドオピニオン」について見ていきましょう。

知人の紹介でも、納得してから依頼するほうが無難

前回の続きです。

 

良いパートナーが向こうからやって来てくれることは、なかなか難しいことですから、自分の選ぶ目も磨きながらパートナー探しをしてください。

 

知り合いのつてで紹介してもらうというのも、一つの手です。具体的にどんなことをしてもらったのか、どれくらいの期間でどれくらいの費用がかかったのか、頼んでよかった点や気になった点などを聞いてみるといいでしょう。

 

ただし、知人にとっては良かった人でも、あなたのケースでもマッチするとは限りません。特に開業医の相続は一般の相続より難しくなりがちで、また、同じ開業医であっても個別性がまったく違うので、知人のおすすめだからと最初から安心するのは早いと思います。焦らず何度か会ってみて、納得してからお願いするのが無難です。

 

誰に頼むにしても、正式に依頼する前にセカンドオピニオンは取るようにしてください。できれば、サードオピニオンくらいまで取りたいところです。大切な問題だからこそ、何重にも慎重にチェックをしていただきたいのです。

こんな「専門家」には要注意!

ポイントとしては、次のようなものがあります。相手があてはまる場合は要注意です。

 

⃝開業医の相続、医業承継をやった実績が少ない

⃝契約を急いでくる、強引に何かを決めさせようとする

⃝説明が不親切で分かりにくい、こちらが分かっていなくてもおかまいなしに話を進めてしまう、質問すると面倒くさそうにする

⃝一つの対策や答えしか教えてくれない(いろいろな選択肢を示してくれない)

⃝その対策をすることの効果やメリットだけ言い、副作用やデメリットについては言ってくれない

⃝提案だけして、その先の相談に乗ってくれない(たとえば、A案とB案がありますとだけ示して、どちらを選べばいいかを一緒に考えてくれない)

⃝報酬の根拠が曖昧だったり、どんぶり勘定だったりする(一カ月いくら、など)

⃝計画書やシミュレーション資料などを示してくれない

⃝節税のみ、遺族間争いの回避のみなど一面的な対策しか示せない、相続後のことまで視野に入れた計画になっていない

⃝相続の話しかしない(相続後にトラブルが起きた場合のフォローや責任を考えていない)

⃝困ったときに来てくれない、こちらに共感してもらえている感じがしない

⃝税理士、弁護士、行政書士、ファイナンシャルプランナー、不動産鑑定士、銀行など、他分野の専門家とのネットワークがない

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    本連載は、2016年5月27日刊行の書籍『相続破産を防ぐ医師一家の生前対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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    井元 章二

    幻冬舎メディアコンサルティング

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