入居者を惹きつける「物件の差別化」とは?

今回は、入居者を惹きつける「物件の差別化」について見ていきます。※本連載では、藤和コーポレーション株式会社代表取締役 牛島浩二氏の著書『知っていなければ助からない不動産投資の落とし穴』(現代書林)から一部を抜粋し、ハウスメーカーや建築会社が提案してくる「家賃設定」のカラクリについて解説します。

差別化に必要な綿密なプランと工夫

差別化のポイントが物件そのものといっても、前に挙げた広さ、設備、距離など、一般相場の家賃を導くための条件をいうのではありません。

 

では、他にない物件とは何か?例えば、最近増えている分譲賃貸といわれるタワーマンションもそのひとつです。

 

各部屋にオーナーがいて、それを賃貸に回している物件です。エレベーターが二基付き、設備がいわゆる分譲仕様になっていて、他にない物件として相場よりも高い賃料を取れます。実際に入居者に人気で、その分家賃が高く、仮に一般相場であればすぐに満室です。

 

差別化にはいろいろなアイデアがあり、家賃を一万円高くしても入居者が集まる例は少なくありません。例えば最近、ペットマンションが増えていますが、ネコの専用となるとあまり見かけないので、そんなところも差別化が可能かもしれません。

 

ただ、現実的に想定することが必要で、満室にできるだけの需要が見込める戸数なのかどうかは重要です。戸数が三〇戸であれば苦戦するでしょうし、六戸、八戸だったらいけるでしょう。知恵をしぼった綿密なプランと工夫が必要です。

「ここ以外はないよね」というオリジナル性

参考までですが、我々が他に絶対ないオリジナル企画として実際に運営している防音仕様付き物件を紹介しましょう。

 

普通の間取りなのですが、その一部屋の中にベッドが収まる程度の広さのスペースを防音仕様にして「ホビールーム」と名付けています。どういった需要層を狙っているかというと、楽器をやる人、音楽を大きい音で聴きたい人、映画鑑賞が趣味の人、観葉植物や昆虫が好きな人などです。

 

植物や昆虫というと意外に思われるかもしれませんが、ホビールームにもエアコンが設置されていて温度設定ができるので、その類の愛好家にも人気があるのです。使う人のアイデア次第ですね。ベッドを置いて寝ることもでき、周囲の音が気になる人にも向いています。

 

建物は重量鉄骨造で、ホビールームには壁や上下の床に防音材を入れて、壁をもう一枚造っている構造です。共同住宅で多いのは、上の人や下の人がうるさいというクレームですが、そうしたデメリットを消すことができます。

 

「ここ以外はないよね」と言えるだけのオリジナル性のある物件が、入居者を引き付けるのです。

本連載は、2017年6月15日刊行の書籍『知っていなければ助からない不動産投資の落とし穴』から抜粋したものです。稀にその後の法律、税制改正等、最新の内容には一部対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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藤和コーポレーション株式会社 代表取締役

「新築大家さん」を展開する藤和コーポレーション株式会社代表取締役。福岡県生まれ神奈川県育ち。会計コンサルタントを経て、建築業界、不動産業界の裏側を知り、製造業のトヨタ生産方式や成果主義給与、ISO取得などの知識を得る。安価な土地仕入交渉を得意とし、新築物件企画から融資、税務、賃貸管理までの一切を、経営視点を踏まえてコーディネートする。これまで手がけてきた新築物件企画は、入居率95%以上という高い人気を誇る。多くの土地オーナーからの信頼も厚く、不動産投資に関するセミナーも定期的に行っている。共著書に『不動産投資は儲からない』(ジュリアン)がある。


藤和コーポレーション株式会社
http://oyasan.jp

著者紹介

知っていなければ助からない 不動産投資の落とし穴

知っていなければ助からない 不動産投資の落とし穴

牛島 浩二

現代書林

土地を所有していて、自分の土地に建物を建てようかどうかと、いろいろ思案している最中の人はハウスメーカーや借り上げ業者などから、しきりに土地の有効活用として「建てませんか?」と強く勧められたり、契約を急がされたり…

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